本日は道の駅農産物出荷組合加工部研修旅行。
12月半ばの研修ってどうなの? 寒くておちおち見ていられないんじゃないの、と着こんで出かけて行ったら
まあ、一日中暖かくて最高の研修日和です。
総勢35名。せっかくのチャンスなので、今日の私の目的は研修のみではなく、バスの中で「屋根」の宣伝、チケット
販売をさせてもらうこと。チケットやお釣りを用意してきたら、失くしそうで落としそうで全然落ち着かない。
最初の目的地は南相馬。
岩出山からほぼ1時間半。途中亘理町の鳥の海PAでトイレ休憩。
こんな立派なトイレ見たことない、というくらいに先進的なトイレ。それに実に立派でお洒落な建物なのだけれど、
ここはトイレだけ?それとも他にもあるのに私たちが気づかなかっただけなのかしら。とにかく立派でした。
常磐道を走るドライバーにはオススメ。
次の停車は南相馬のカデッセ相馬。
11月に視察した南相馬小高地区あたりは、帰還準備区域にも関わらず、白々とした明るい街路に人っ子一人見当
たらなくて、「こんなところに帰還できるのだろうか」とショックを受けましたが、今日見る南相馬は原発から32キロ。
普通に人もいて車も走っていて、原発事故被災はあるはずなのにその印象は薄く、南相馬の面積の広さを実感させ
られます。、カデッセ鹿島はお土産、農産物など販売する道の駅様の建物ですが、駐車場、店舗ともデザインも新し
く実に立派。お客さんが多く来てくれることを願います。
南相馬は馬追いの里。ロビーに置かれている馬追いの人形。
最初の研修先は㈱菅野漬物さん。
都会もんの私は漬物を漬けるのは超苦手でど下手くそ。ほとんど漬物を食べません。なので漬物工場に入った
とたんに漂ってくる漬物の匂いでウーーム、という感覚。
まずは事務所に上げて頂いて社長、工場長にご挨拶をし漬物のご紹介を頂き、それから工場に入れて頂く身
拵えをします。頭から靴まで大変厳重。
除染作業服とはこういうもんではなかろうか、という簡易白衣がピッタリの直子ちゃん。
白い長靴を履いて工場に入ります。手を洗い、長靴を消毒液に浸し、中へ。中を視察させて頂けることはまずない
のだそうで特別なご許可を頂いての視察です。
内容は濃かった。相馬漬物とはこんなふうに作られているのか。これほど厳重に異物混入を防ぐ努力をし、事故を
起こさぬ工夫がなされているのかと、感心しました。
次は相馬に向かいます。火力発電所がある相馬。漁港の近くの食事処ではらこ飯昼食。
お昼を過ぎて、亘理町の夏そら工房へ。
夏そら工房は、ジャム作りの工房。60年配の奥さんがジャムを作りご主人がラッピングを担当するという二人態勢
で自家栽培の果物でジャムを作っておられます。その数、26種類。この地域では漬物を作るお母さんがたが多い
ので、ちょっと毛色が変わったジャムを作ってみようと思った、と工房設立の経緯を説明してくれました。
人がいなくなった別荘地で人知れず実る樹木の実。あの実をどうしてくれようかと思っている私にとっては、願っても
ない学びの場、学びの時間。ジャムママに感謝です。
ジャム作りについてのお話を聴き、お土産にジャムを頂き、お宅で採れた柚子まで頂いて楽しい時間を過ごさせて頂きました。
またいつかうかがいます。
帰りに通った山元町の現状。
海のほうまでなーんにもない。大震災から5年近く経った時間の経過の証拠がここには何にもない。
南三陸はピラミッドの林立状態。ここはエジプトかというようなもんだけど、しかしここ山元町はまだ瓦礫が残ってる。
これはお墓です。墓石が新しい。震災後に集められてできたのかなあ。
楽しかったり複雑だったり様々な感慨を持ちながら今日の研修が終わりました。
ちなみに実行委員の公一さんが頑張って説明してくれたお陰で、今日の参加者の半分くらいの人たちがチケット
を購入してくれました。チケットが売れたということよりも、みんなが見に行ってくれるということが嬉しいし、
「チケット売れたか、売れたか」と案じる公一さんが安心するのが嬉しい。
滅多に参加しない研修でしたが、実りある楽しい1日でした。
また来年は楽しい企画を立てて、研修しましょう。