毎週日曜日の朝は、近所に住む新聞バッグインストラクターの黒田さんがお餅仕事の手伝いをしに来て
くれます。海山の仕事以外に自分の本業がある黒田さんと私は、この時間が大事な情報交換の場。
何があっただとか、今度講習をやるだとか、そんな話をするのですが、その中で、
先日の海老名の中学校の修学旅行で新聞バッグの講習をやったS君から、ブログにコメントがきたよ、
その後メールでやりとりして、「楽しかった。またいつか行きます」と言ってくれてたよ、と報告したら、
「そうですってねえ!そういうの、ほんと嬉しいですよねえ!たった一人でもそういうこと言ってくれたら、
やった甲斐ありますよねえ!」と私と同じことを言って喜びました。
このことについて少し書いておこうと思います。
修学旅行で新聞バッグという話をJTBの方から伺ったのは、大震災の翌年の夏でした。
よっちゃんと二人でお話を聞きました。
JTB教育事業部、つまり修学旅行担当の方からのお話だったのだけれど、その頃お金が得られる仕事
として新聞バッグを作っていた私たちには今ひとつ意図が読み取れなかった。その後もJTBさんのお話を
何度か聞くことがあり、その年東北で行われたJTBさんの社員研修では私たちの新聞バッグ講習も体験し
ていただきました。その年は小バッグを作り、その翌年に行われた社員研修では、私たち海山も本気ムード
になって、どうせなら営業仕事に使ってほしいと、大バッグを作ってもらいました。
そして一昨年、修学旅行で新聞バッグをやってみようか、と企画を立てられている先生とお会いする機会
を得ました。その時には新聞バッグ作りの説明をし、その翌年、夏休みを利用して東北視察の途中で
寄ってくださった先生方数人にはドイツ語新聞紙で大きいバッグ作りに挑戦して頂きました。
修学旅行で子供たちに体験させるのだったら、まず自分たち大人も作ってみたらどうでしょう。それで
楽しかったらきっと子供たちも楽しいでしょうから。
そんなふうに思っての提案でしたが、先生方は全員とても素敵な大バッグを作られ、「楽しかった!」
と言っていただきました。
そして今年がやってきて、6月に修学旅行の本番講習でした。
「楽しかった」と言ってもらえるかどうかの勝負どころでした。
総勢200人という数に圧倒されて、道具のこと、講習のこと、気がかりなことが多く、決して満足の
行く出来ではありませんでした。それから暫くして、その中の一人S君から「ありがとう、楽しかった、いい思
い出になります」と言っもらえるなんて想像もしていなかったので、ほんとうに嬉しかった。
これまでたくさん講習をしてきた中で、ブログにコメントをくれたり、メールをくれたりする人はいません。
S君は200名の中のたった一人、もしかすると1000人に一人、2000人に一人なのかもしれません。
その自分の思いを発信しようとする行動力、文章から読み取れる考え方の正しさ、そして自分の思いを
きちんと伝えられる文章力、に感心しました。どの力も人との関係を現実に築く力だから。
いまどきの中学生はどんなふうなのかな、と思っていたけど、とても心強かった。
S君はいつか大人になったらまた会いに来てくれるそうです。その頃までには東北がもっともっと元気に
なっていたらいいのですが・・・。
そして別の話。
きのうのよっちゃんのブログにもあったけど、熊、クマ、仔熊。
ついにうちの前にも熊出没の立て札が・・・。
ここに越してきた時、駐在のセーノさんが「ここは熊出るけど、ここの熊はいいクマだ。悪さはしない」と
言ったけど、やっぱり小熊がいるとそうはいかないからねえ。
熊のコッコ(子供)が多いみたいで今年の夏は用注意です。