高知へ

高知2日目。

「前は急げ」ということで、早々と朝食を済ませて一同、梅原デザイン事務所に向かって出発。梅原さんには事前連絡なしなので、お忙しかったら即刻退散します。

梅原デザイン事務所は、物部川の流れをを見下ろす高台にあります。
前回の台風ではだいぶ水が上まで上がる様子をテレビで見て心配したけれど、川は普段に戻って緑豊かな広がりを見せてくれていました。

この右下に写るのは、本日の訪問でたまたま出逢ってしまった、梅原事務所のこれから作るガーデンを設計施工なさるガーデナーさん。

先日北海道で昼食をとる時間もないくらいにガーデンからガーデンをめぐり歩いた野田さんと
私は、ガーデナーさんの動きに気をとられ、時折大切な梅原さんのお話しを聞きもらしそうになったりしました。
このお庭ができた頃にまた梅原さんのお宅にお邪魔したい。外から庭だけでも見せていただきたい。そんな心境になりました。

丁度事務所におられた梅原さんは、突如玄関のガラスの外に現れた高橋君の顔を見て、びっくりなさったと思いますが、憧れのデザイン事務所にあげて頂きました。

四万十新聞バッグコンクールin東北まであと2ヶ月。
もう待ったなんて言ってられる時間はないのですが、今回開催地としてご協力することになった私たち東北在住ウミヤマは、東北で四万十新聞バッグコンクールをやる意味がいまひとつ掴みきれてません。ません、ということはモチベーションが上がらない。

今日はひとつ率直に率直に梅原さんの新聞バッグに対するお気持ちをうかがってみたい、というのも、この突撃訪問の目的なのでした。

午後4時から梅原さんのご著書の新刊本「おいしいデ」の出版記念パーティを控えられた梅原さんはお忙しいにも関わらず、時間をかけて説明してくださり、理解できた私たちは胸のつかえがおりて、新聞バッグコンクールの準備に臨みます。

思いがけず、梅原さんのお宅の檜舞台を見せて頂けることになり、プライベート空間に上がらせて頂いて、奥様の和香さんにもお目にかかれました。

梅原さん宅の檜舞台は、外と中のあわいが定かではないようなお部屋の前の広い自然の中に作られていて、物部川が一望できます。ここはお宅の3階です。

突然のアポなし訪問で梅原さんには大変ご迷惑をかけてしまいましたが、直接向き合ってうかがう梅原さんのお話は、常に意外性に満ちて、目からウロコ。
なるほどなあ、と腑に落ちます。とても大きな視点で物事を捉えられていることがよくわかります。良い時間をいただきました。

梅原さん訪問の後はもうひとつ行きたいところが。

こちらもお約束はとっておらず、どころかお住まいの場所もわからない。
でもおお会いしたことはある川村一成さん。

fbで毎年暮れに作られる門松が盛大にお宅の庭いっぱいに並んだ写真を見たことがあるのですが、それくらいしかわからない。家がどこの地区にあるかはわかるので、探しながら行くことにしました。

が、探せるような集落ではなかった。うねうねうねと高みに登る山道を、fbで見たような家を目標に進むのですがわからず。人にも合わず、でだいぶ奥まで進んだところで男性一人に遭遇。ありがたいことに川村一成さんのお隣の方でした。

ベンツは全然はいれないので、徒歩で川村さん宅へ。

とうとう見つけ出して伺った川村さん宅。
丁度お昼のお食事中。突然の訪問で本当に驚かれたと思うのですが、ご親切にお食事の後、栽培なさっている四方竹の圃場へ連れて行ってくださることになりました。

圃場は自宅から少し離れていて、交通手段は軽トラ。

川村さんは孟宗竹の栽培もなさってますが、秋の今からは竹の茎が四角い四方竹。高知のお料理やさんではこの四方竹のお料理がよく出ます。秋に筍が食べられるなら、是非宮城にと思うのですが、生育には寒すぎるとのこと。残念。

よく手入れされた四方竹の圃場で竹についてのお話をうかがいました。

川村さんの孟宗竹は生食と缶詰用で消化し、間伐材はとっておいて門松用に使う。無駄なものは残さない、という回し方できれいに竹が循環するという、私たちがそうありたいと願うお仕事をなさっていました。

60代半ばでサッカー現役。いつも柔らかな笑顔を絶やさない、ほんとに若々しい自称お百姓さんです。毎年12月は門松作りの月。今年の12月にはよっちゃんが弟子入りして、今奮闘中のしめ縄プラス門松ができたら、いつか岩出山の町の正月はよっちゃん手作りの門松が風物になるのかもしれません。

ここでの農業はほんとに体力勝負。機械が入らないところだから。

 

午後からはパーティの会場で、新聞バッグコンクールの短時間打ち合わせ。

その後のパーティ会場では、梅原さんがこれまでデザインなさった商品が勢ぞろいして並びました。
もちろんよっちゃん農場くま納豆も新聞バッグも。

そして出版をお祝いする今日のメインの新刊本は。

 

最終日はうどんデー。

野田さん、高橋君の計画では帰りしなに香川で6軒のさぬきうどん屋に行く。
6軒なんて食べられるわけない、と私は思うのだけれど、それが「食べられるのだ」とは野田さんの弁。

1軒目。普通の小さいスーパーマーケットの奥の製麺所に空のお椀を抱えて並びました。順番がきたらひと玉か二玉か食べたい麺を入れてもらう。
かけるのは醤油と細かく切った小ねぎをドサッ。
てんぷらなどほしかったらスーパーのレジ横で買う。買ったら外に出て、立ったままかあちこち座って食べる。というかって経験したことがないうどんの食べ方。なんですが、これがおいしいのッ!
うどんは食べない私ですが、全部食べた。200円。

2軒目。
たらいの中のうどん。少し柔らかめだけど、やっぱり美味しい。
博多のうどんとは全然違って、麺のこしが強いけど食べられる。
一緒に販売されているおはぎもまたおいしい。うどんとおはぎの組み合わせがどうよ、とは思うのですが、、、。

うどん屋に興味が出てきたところで、時間がなくなり3軒目以降は割愛となりました。
が、せっかく四国に来たのですから、お遍路の気持ちも少しは味わいたくて、うどん屋の近くの第七十六番霊場へ。

 

新聞バッグコンクールの成功を念じて、宮城に帰ります。

 

高知へ

北海道から帰ってきたと思ったら、今度は高知に行くことになりました。

目的はふたつ。
ひとつはデザイナーの梅原真氏の新しい本「おいしいデ」の出版記念パーティに出席させていただくことと、もうひとつは12月8日に鳴子温泉で開催する予定の「四万十新聞バッグコンクールin東北」についてのミーティングをすること。

という大事な用なので、久方ぶりに海の手山の手フルメンバーで、、

往路は春に行った時と一緒で、仙台から伊丹空港へ空路、伊丹でレンタカーに乗り替え、淡路島経由で徳島入り。

野田さんの遊び心と実用性を兼ねて借りたこのレンタカーが、これまで私が乗ったことがない白い大きなベンツで、故に後々四国の狭い山道を走るのに去就はいかに。 乗り心地はよかったけれど、、、

瀬戸内海の波静か。お天気は上々、なんだけれども台風接近中で、吹き出す前になんとしても四国を離れようというのが全員の共通認識。

淡路島が玉ねぎの名産地だとは知りませんでした。

前回の徳島経由で高知入りを、今回は少しコースを変えて、帰路の金比羅参りなども考慮に入れながら、香川県を走って高知入りすることに。

しかし、やっぱり四国は山の国。
生まれ故郷の九州の山々ともまたまったく様子の違う山また山また山。トンネルまたトンネルまたトンネル。山また山また、、、。車窓の風景の流れの中に時折り山と山の狭い沢筋に埋まるように点在する民家を見つけては、災害が起こりませんように、台風が来ませんように、と祈りたくなります。

新しい発見。それはベネッセ直島。小豆島や直島を含む瀬戸内海の小島が芸術とアートの拠点として、今や外国人観光客の宿泊が1位なのだそう。友人の版画家、岡澤加代子さんが度々小豆島に通うわけを納得しました。私も是非行きたい。

午後高知到着。
播磨屋橋近くに宿をとり、夜はさきなちゃんのバイト先の料理屋さんで、夕食。
久々に腹を割っての意見交換。この先の新聞バッグコンクールに向けての相談諸々。

翌日の予定は今回の訪問のメインイベント、梅薔さんの出版記念パーティに出席することではありますが、会場集合は午後4時。
それまで何をするかということで、朝のうちに梅原デザイン事務所を見に行くことに決定。

もうひとつ四方竹を栽培されている、南国市の河村一成さんのお宅も訪ねてみたいのですが、こちらは住所もどんなところにお住まいなのかもさっぱりわからず、到達できるかどうか、、、不明。探しに行きます。

 

 

 

 

お花畑とガーデン

最終日。
朝ごはんぬきの7時半出発で麓郷の再奥、共済農場へ。

富良野で私が一番好きな場所です。

といっても、何があるわけではなく、遥か前方に芦別岳をのぞむ広大な暖傾斜地に、先が見えないほどの長ーい畑にラベンダーや夏の花々が植えられていて、丘の頂上に展望用の東屋が一軒あるのみ。

ラベンダーは花の時期には一帯を青色に染める花を、花がない時期には刈り込まれて整列した姿を見せてくれるのですが、私がこの農場で好きなのは、野生化したルピナスとあふれんばかりに咲く芍薬と終わりが見えないハマナス群。

 

 

 

楽しみしていたルピナスは花の時期を終えて、伸びた夏草に葉を埋もれさせていました。
芍薬も同じ姿。ハマナスは咲いた花の数だけのローズヒップを実らせています。

 

共済農場の次はカンパーナ六花亭。

広大なぶどう畑に囲まれた丘の上に建つ六花亭の富良野ショップです。
独特のアイスありお餅あり軽食、スイーツもありますが、お値段が低く抑えられています。
地震の影響で空港店が開いてないので、ここでお土産を購入。

六花亭の次はドライフラワー視察のために富田ファームへ。

ラベンダーで有名な富田ファームには、毎年デザインが変わるドライフラワーの館があります。今回はラベンダーよりもドライの花を見たい。

温泉熱を利用してドライフラワーを作りたいのだけれど、富田ファームのドライフラワーはハードルが高すぎて参考にするのが難しくただ、ハア〜!
と見とれるだけ。

 

 

そして次、富良野町営スキー場へ。
ここは国道に沿った町の中心的スキー場ですが、雪のない今は花畑です。
鳴子温泉のスキー場も夏場のスキーができない時期にはこんな風にできないのかと考えるらしい野田さんは、暑い中花畑に入ったままなかなか降りてこない。

富良野の花畑視察を終えて次は美瑛へ。

美瑛のあちこちに寄ってる時間はないので、国道を走りながら道沿いの花を見るだけにして、道の駅に寄って北海道特産の赤えんどうを購入。
この赤えんどうで、豆大福など作ってみたいのです。

その後結構な距離を走って旭川の上野ガーデンに到着。

上野ガーデンは昨日富良野でのトークショウでご挨拶だけ交わした上野砂由紀さんが経営するガーデンです。

園内全てを周るのに1時間半。ショップあり食事をできるところもありのこの大きなガーデンの全てをとりしきっている上野さんは、昨日お会いして感じたとおり、やはりお若くて可愛らしくて華奢なお母さんでいらっしゃることに改めて驚きました。

 

このガーデンは、雪が深い時期を除く春夏秋の全ての季節に花が見られるように設計され植物が植えられています。一つが咲いて咲き終われば違う花が咲き、その花も終われば次の花が咲く、というように。

 

上野ガーデンで上野さんといろいろお話しさせて頂いて、今回のガーデン訪問は終了です。

 

実に忙しくハードで充実した北海道の3日間でした。
食事もゆっくりとる時間がなかった。
けれど、今回見たものが、東北で役立つ時がくればとても嬉しい。

帰りの新千歳空港はレストラン部門を除いてお店がオープンしてました。