肺炎

久しぶりのブログ。
ひと月ほどお休みしている間に世の中は大きく変わってしまって、今はコロナ騒ぎの真っ最中になってしまいました。

「日本の報道はぬるいから。今のうちにマスクを買っておいたほうがいいですよ」
中国滞在が長かった友人のN君から電話があったのは1月末。「ええ〜、ほんと?」と半信半疑。でもせっかく言ってくれたのだから買っておこう、とN君の
用意周到さを笑いながら、まだその頃はよりどり見取りだったマスクを大量に
買い込んでから2ヶ月も経たずして、こんな状況になろうとは想像もしませんでした。

後日談があって、次にはまたもやN君から「トイレットペーパーとかティッシュとか買い置きできるものは買っといたほうがいいですよ」と言われ、まだドラッグストアに山積みだったトイレットペーパーなどをまとめて買ったその日の夜には、その山積みがすっかり空になったと知ってほんとびっくり。

それから時が進んで今は世界で新型コロナ旋風が大荒れの状況。

特にイタリアの酷さには胸が痛みます。

コロナに罹ってもすぐには病院に行けずに、待機と言われた10日を苦痛の中で自宅で過ごし、虫の息になってから病院に運ばれ、家族にさよならも言えずに亡くなっていく、たぶん年老いたであろう人々に思いを馳せるだけで胸が痛みます。

そして津波などの自然災害ではなく、救けるべき命を救けられない医療従事者の
無念の想いや悲しみに思いを馳せるとこれもまた心底胸が痛みます。

新型コロナをインフルエンザのように言う人や騒ぎ過ぎだと言っている人が私の
知り合いの中にもいたけれど、コロナは肺炎でインフルエンザとか風邪とかとは
まったく違う。新型コロナウイルスにやられて気道や肺が炎症を起こして呼吸ができなくなる病気なのです。
若くて元気で軽く済む人はいいけれど、重症化する人は徹底的に重くなる怖い肺の病気なのです。

なんで私にそんなことが言えるかというと、私は10年ほど前に間質性肺炎と診断されて入院しました。間質性肺炎は助からないと知ってはいたけど、それよりも発熱と具合の悪さでそれどころではなく、気管支鏡を含むさまざまな検査を受けて、お医者様の手厚い治療で死ぬことなく退院させてもらいました。

若い時に2度ほど風邪から肺炎を起こしたことがきっかけになり、風邪をこじらせると肺炎になるという肺炎癖がついてしまっていました。その結果の間質性肺炎でしたが、熱も高いけど呼吸が苦しい。おまけに薬が合わないと、いったん下がった熱がまた上がるという怖い経験をしました。

だからマジに私は肺炎になりたくないので、コロナにも罹りたくないのです。
どんなに苦しいか知っているから、どんなに先生方が治療に手をかけてくださるか分かっているから。

ということで、日々の暮らしにもコロナ対策はしっかりしてマスクは外したことはないし、町に出ることもなく、人にもあまり会いません。

なのに、先週の金曜日に、10年来すっかり忘れていた病変が、、、。
日頃から風邪もひかず、身体中痛いところはなく、薬もサプリも飲んだことがなく、仕事に洋裁に新聞バッグにと動き回る78歳に病変が、、、。

肺炎は嫌なので、仕方なく病院に直行。
たぶん、と疑ったガンではなく、10年前から私の中で生き続けている何かの菌が
また活動し始めたようで、これから長きに渡る投薬治療が始まることになりました。

10年前も抗生剤を1年近く飲み続け、挫折。途中で止めちゃったので、またやりなおしの治療です。これは若い時に肺炎を何度か患ってからの置き土産のような病。


歳をとってからでもこんなことになるので、新型コロナはわけがわからないウイルスによる肺炎だ、ということをわかって予防してほしい。

いつ下火になるのか予測もつかないけれど、イタリアでイランでアメリカやその他の国で、呼吸ができない苦しみの中で亡くなる人が出ないようにと、心の底から祈ります。