めっきり寒くなりました。
道の駅に行こうと車に乗ったら、あんまり寒いので薄いダウンを厚いダウンに替えようと、エンジンをかけて
家に戻り、着替えて車に乗り道の駅に到着してエンジンを切った途端、すーーっと、と血の気が引く気分。
ああ、やっちまった~~。ポケットから出したキーを玄関に置いてきた。
エンジンがかかってたからそのまま乗ったけれど、キーなくして停めたらもう動かない。
だからプッシュ式なんていやなんだよ。普通のキーを回してエンジンかけるのだったら、こんなことないのに。
どうする? どうする?
キーを持ってきてもらおうと、家、花のおじさん、由美さん、電話したけど誰も出ない。
じゃあこっちから乗せていってもらおうと、心当たりを電話をしたら外出中。
直売所レジのIさんが心配して、出荷に来た生産者に頼んであげると言ってくれるけど、そんな図々しいこと
頼めません。往復30分もかかるのに。
でもどうにもならんのでついに諦めました。
やってきたお豆腐屋の中森さんに頼んだら、いいよ、行くよ、うちまで往復してくれることになりました。
「鍵がありません。鍵がありません。周囲を探してください」
中森さんちの車はそう言うのだそうだ。でも私の車はそんな立派な親切な車ではないので、こういう失敗を
繰り返すのです。ああ、冷や汗。
やっと家に帰って支度をして、今度は黒田さんが販売に出ている田舎郡東北村のイベント会場、仙台市
泉のセルバへ。
今年で2度目の東北村の会場。こじんまりとしてるけど、よっちゃんなんばんを含め、地場産品が落ち着いた
雰囲気に並べられて、2Fファッションフロアでも違和感がなく溶け込んでいる。
海山は新聞バッグ販売と作りたい方へのワークショップ。
開催時間が長いので、黒田さんには本当に負担だろうと思うのですが、黒田さんは快く出てくれます。
これで売れれば万々歳なんだけれど、大震災から6年近くなれば、新聞バッグも普通の人が買い物をする
興味の外になっても仕方がないこと。たまに興味を持って、作り方を知りたいという方が現われます。
私が行っても何に役にも立たないのだけれど、とりあえず顔を出して、ついでに買い物をして帰宅。
翌日は再び仙台、国際ホテルへ。
渋谷のエッセイ教室で一緒だった仲間の美紗子さんが、仙台まで来てくれました。
昨年亡くなられた作家高田宏先生の作品の朗読会が行われるそうで、先生の教室生である私も
行きたいのだけれど、時間が遅すぎるので今回はパス。
ホテルの喫茶室で久しぶりにゆっくりお話する時間をもてました。
美紗子さんは88歳。
白いセーターにピンクのカーディガン、白いパンツに花柄のステッキを持った相変わらず若々しい姿のまま。
こうして神奈川県の大磯から1人で出てこられる気持ちの強さに敬服します。
いつもならエッセイ教室の思い出話などで話は終始するのだけれど、珍しく美紗子さんの個人的歴史
についてうかがってみました。
そしてびっくり!
長年私が思っていたのとは全く違う歴史だった。
ずーっと大磯の余裕のあるお宅の奥様なのかと思っていたけど、何十年も会社で働き一家を支えてきた
土性っ骨のある肝っ玉母さんのような方だと判明。 「よくまあ、がんばられましたねえ」と言いたいような
歴史を聴いて、私は自分の不明を恥じました。
75歳の私のほうがうんと若い(?)のに、今日の2時間の初めから終りまで、私にだけではなくホテルの従業員
などの周囲の人々にまで水をも漏らさぬような細やかな気風のいい気配りをなさる様子に、今の時代には
無くしてしまった「損得抜きで人をもてなす」という本当の意味や心意気を美佐子さんに教わりました。
これまで何度も海山の催事などに出かけてきてくださった美紗子さん。
そして折に触れてはお手紙や電話をくださる美紗子さんに今日はお会いできてよかった。
これから新たなお付き合いが始まるような気がします。短くても長くても大切な時間にしたい。
月曜日から木曜日まで福岡に行ってきます。
またカメラをなくして写真が撮れなくなりました。
鍵忘れ事件といい、なんか無駄ばっかりして生きてます。