倉本聰作「ノクターン~夜想曲~」演劇観賞in福島

以前から楽しみにしていた倉本聰さんの舞台「ノクターン~夜想曲~」を観に福島へ行ってきました。

会場は福島文化センター。客席1700のチケットは完売とのこと。福島では南相馬、会津、郡山など5会場

で上演され、ここ福島文化センターが最後ということで、ここを外したらもうこのお芝居は観られない。

それにしても凄いお客さんの数!

 

昨年の秋に、この「ノクターン~夜想曲~」の富良野での初演会場で新聞バッグを使用されるというご相談を

受け、富良野の倉本先生のアトリエにうかがって元富良野塾生の皆さんや町の方々と一緒に新聞バッグを

作ったという経緯があり、是非その「ノクターン」という舞台を観たいと思ってました。

 

お芝居で描き出されているのは。

津波で娘たちを亡くした元原発作業員の悲しみや後悔や怒りや絶望。津波で姉を亡くし、精神を病んだた妹が弾く

ショパンのノクターン。そして後半部分の一転して・・・・・・・。

 

感想は?というアンケート用紙を頂きましたが、書けなかった。 よくこんな物語が書けるものだ、と思った。

胸の奥までズシンと響いて、言葉では言い表せない感動でした。

感想は、とにかく観ること。観て感じること。

 

最初に頂いたこの舞台についての資料に「一生懸命に書きました」という倉本先生の一文があって、その言葉が

強く心に残りましたが、本当に先生は僅か4年の時の経過で人の言葉にも上らなくなる福島の悲劇を、懇親の力を

こめて描き出そうとされたのだと思います。忘れるなよ。まだ4年だぞって。

 

この舞台を観た感想を言葉で書くのは難しい。なぜかというとどの場面をひとつ切り取ってみても、あまりにも

多くのことに思いを馳せ、考えるから。東北の土地での津波や地震で引き起こされたできごとの数々、原発事故の

うえに津波まで重なって人や動物たちが苦難の道に追い込まれてしまった福島のできごとの数々。

舞台の上の人を見ていても、言葉を聞いていても、起こったできごとの悲しさに、後戻りできないどうすることも

できない切なさに、涙が出ます。

泣いてる人が多かった。当たり前のことだけど。

 

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ことになりました。とてもとても楽しみ。町の人たちにも是非観て楽しんでほしい。

思いもかけず、富良野でお会いした吉田さんにも先生の奥様にもお目にかかることができました。倉本先生には

ご挨拶をし、サインも頂きました。

 

福島では有名らしい大変おいしい円盤ぎょうざを食べ、土産にも買って本日の舞台鑑賞は終了しました。