一周忌

早いもので夫が亡くなってからもう1年が経ちました。

相変わらず実感がない。顔は見えないけれど、そこら辺のどこかにいつもの顔でいるような気がしている

日常です。

子供たちが帰ってくるというので、ちょこちょこと掃除をして、由美さんに頼んで真昌寺の和尚様にお経を

詠んで頂く手配をしてもらってその日を待ちました。が、前日ぎっくり腰になって屈めなくなり、またもや

由美さんのお世話になりました。

お花を持ってお線香を持って、由美さんの手できれいになった納骨堂の前に立ち、辺りを眺めると、どこ

までも広がる黄金色の海。実りに実って黄金色の穂を垂れた稲田は今が一番きれいな時です。

もう直に稲刈りが始まれば辺りは短い間に秋の色に変わります。

 

一周忌は夫が生きている時にはやったことがない、家族旅行を実行することにしました。

夫がいる時には子供や子供の家族とみんなで旅行に行こうなんて考えたこともない。それが夫がいなく

なると全員一致でどこかに行ってみようか、などと考えるのだから、全く以って不思議です。

鳴子温泉は近すぎて何時も行くので、子供たちにとっては初めての仙台の奥座敷、秋保温泉に行くこと

にしました。

 

しかし、とんでもない天気。秋保までの道は豪雨の中。高速ではとても走れないので、車を2台連ねて

2時間かけて秋保に向かいました。

夜中雨。外に川があるのかと聞き間違うほど、ザーッともドーッともいう雨音がして不安になります。

泊まった宿の露天風呂は凄かった。屋根があったりなかったり、四つか五つ連なった露天風呂という

のは初めて見ました。秋保温泉というのは鳴子とは全然違うんだね。軒並み旅館が大きい。客が多い。

ホテル、旅館の中に遊ぶところ、飲むところ、マッサージに、ゲーム場、なんでも揃っているので、カラコロ

下駄の音を鳴らして温泉街をそぞろ歩きというのはここにはない(らしい)。

 

さて翌朝は、有難いことに晴れ。

まず目指すは秋保大滝。

秋保大滝の入り口にある秋保大滝不動尊。願望成就の不動尊と聞くので手を清め、しっかりと手を合わせ

ました。正式には滝本山西光寺。山形県の山寺、立石寺の奥の院とされます。

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植物、生き物問わず、山のもの、野のもの、の焼酎漬けビン詰めがずらりと並んだお土産屋。

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以前に何回か花のことで伺ったお花の生産屋さんに行ってみたくて、夢の森に向かいました。

大震災以来はじめてです。

こんなところにまで大震災の影響が及ぶとは思ってもいなかったのだけれど、現実は厳しくお花屋さんは

一部が地震で壊れて形が変わり、その他のお店もずいぶん様がわりしてました。良くはなっていなかった。

寂しくなってました。お店の前でかわいい首輪を付けてもらった猫たちが遊んでました。

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今、道の駅の花き部では、この秋にラベンダーの苗をみんなで栽培しようと準備をすすめています。

たくさん植えて苗をつくって販売するのもよし、咲いた花や香りのよい茎を利用してクラフトの試作を

するのもよし。お客様に喜んで頂ける商品を作るためには生産者も工夫と勉強。ということで

ハーブが栽培されているお店へ。商品作りのヒントをもらいます。

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天井からつるされたドライフラワー。乾燥も色も素晴らしい!紫陽花と紅花。

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息子に娘に嫁さんに婿さんに孫。ぞろぞろ連なっての旅でしたが、楽しかった。

亡くなった夫のお陰で、新たな家族イベントが始まりました。

一周忌から始めて毎年1回家族総出の旅を続ければ、また新たな心の交流が始まることでしょう。

明日は孫の運動会。昨年は夫の他界で参加できなかったので、今年は総出で応援です。

晴れますように・・・・・・・。