大崎のお米

              バタバタしている間に稲田が黄金色になってきました。

       この辺りではまだ天日干しをする農家が多いので、刈り取った稲を架ける杭が

       所々に立ち始めました。雨が続く日々もありましたが、被害が出るほどの大雨も

       なく晴天が続き、気温も高かったので、素人目の私から見ても今年のお米は

       豊作なのではないかと思います。

       3月12日に福島の原発で爆発があった時、私たちは津波があったことも爆発が

       あったことも知らず、ライフラインが断たれた家の中で動かずに時が過ぎるのを

       待っていました。1週間経って電気がついてテレビを見て初めて世の中で何が

       起きているのか初めて知ったわけですが、その時期の田んぼはまだ雪を被って

       いました。雪の下には秋に刈り取った稲わらが置かれているところもたくさんあ

       りました。

       稲わらからセシウムが。稲わらを食べた牛の肉からセシウムが。その頃から

       それまでさほど気に留めていなかった放射能の農作物への影響が気になり

       始めました。私が花やお餅を出荷する道の駅でも放射能の勉強会がありまし

       た。種まきの時期からすると大丈夫のような気がするのですが、もしお米から

       セシウムが検出されたら、農作物は全てダメということになります。

        千葉県市川市のニッケコルトンプラザに東北復興市に行った時、コルトンプ

       ザにあるダイエー、とピーコックの食品売り場を一回りしてみて、東北の野菜や

       果物が全く置かれていないことに気付いてがっかりしました。

        あれからまださほどの時間は経っていません。でも道の駅のお客様は沢山

       の野菜を買ってくださっています。全て検査の結果が安全なものを販売してい

       ますが、なんといっても宮城県は米どころでお米が美味しい。安全でありますよ

       にと祈るような思いでしたが、今日大崎のお米は検査の結果セシウムは検出

       されなかったという発表がありました。

       これで安心して農家のみなさんはお米を出荷できますし、私たちも安心して食

       ることができます。本当によかった。稲田の黄金色が特別に鮮やかに見えま

       す。福島のお米にも一日も早くそんな日が訪れることを祈っています。