南相馬のKさん

うーッ、というくらい寒くなりました。きのうまで大丈夫だろう、とタカくくっていたけど、今日は流石にあわてて車屋さんに行って冬タイヤに変えました。これで一安心。もう雪が降っても怖くありません。この寒さの中、南相馬のKさんは鳴子から私のうちまで仕事に来てくれています。

今日の仕事は宿根草の植え替え。慣れないのに寒いのに、一人ハウスでがんばってくれています。

南相馬では除染などいろいろやっているけど、私は小学校、中学校のお子さん連れではまだ帰らないほうがいいと思う。というのは宮城県でも山形よりのここでさえ、汚染稲藁の処置に困っています。県の指針ではここから車で20分ほどの牧場にこの大崎地方の汚染藁を全部集めて2年保管し、そのあとやはり近くの焼却場で焼く、ということらしいけど、そんなこと住民が承知するはずがない。その焼いた灰をどうするのか。

南相馬だって同じだろうと思うのです。100%の除染はできないし、土の表面を とっても何かを燃しても必ずその後処置すべきものが出てくるだろうし、安心できる状況が見えてこない。栃木に避難している知り合いの方が「帰っちゃダメと言うのよ」とKさんは言ってますが、大きい息子さんを南相馬の高校に残しての避難だから悩みは大きいに違いありません。

まだまだ問題はいっぱいあるのだけれど、南三陸のほうでは菊栽培の小野寺氏や新聞バッグづくりのエースさおちゃんのように、菊栽培を始めるとか少しずつ海の仕事が始まったなどという明るいニュースも出てきました。でも福島の原発の方は何か復興の良い兆しがあるのでしょうか。

昨日会った東京の知り合いから「宮城のお米は値が下がってるよー」と言われてガッカリしました。まあ、確かに今日のニュースでも福島で基準値を大きく上回るお米が出た、と言っていたので仕方のないことなのかもしれないけれど、でも誰も落ち度があったわけでも悪いことをしたわけでもないのだから、なんと割に合わないことかと思います。

これで事故でもあったら叶わないので、Kさんには早めに上がってもらいました。とにかく「早くタイヤを変えてね」と念を押して。

お願いだから来週もまだ雪がきませんように、と祈っています。

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