「走る」鑑賞

富良野演劇工場での「走る」上演は午後7時から。

 

午前中の時間はたっぷりあるので、朝食の後は新プリンスホテル付近の散策へ。

前来た時には気づかなかったのだけれど、ここのスキー場はホテルの敷地というか、ホテルを出た

ところからリフトが登っているので実に便利。

だから外国人が多いし、10月に予約をしてもキャンセル待ちなのか、と納得しました。

 

雪中散策。

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スノーモービルを見つけて乗ってみることに。

よっちゃん、みっちゃん、由美さんは一人づつのスノーモービル。

私は二人乗りの後ろに乗せてもらうことになったけれど、4人とも初体験。

私を乗せてくれるのは、茨城から富良野へ移住してきて玉ねぎとメロン農家をやっているという山川さん。

農閑期の冬はこうして雪遊びの現場でお仕事なさっているとのこと。

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運転に慣れない間は、山川さん先頭に立って背後を見ながらゆっくりゆっくり。

慣れてくると、「スピード出します!」と宣言して時速40キロ~50キロ。

緩急のカーブにアップダウンがある林の中のモービル走行は、ハンドル握っている人はいいだろうけど、

後ろに乗せてもらう私は振り落とされないようにするだけでせいいっぱい。

景色や動物の足跡を楽しむ余裕もなく、面白いかどうかも分からず終了。

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走った3人は「おもしろーーーい!!」と大変に楽しそう。

私は鼻が痛かった。

すのーもーびる - コピー

 

午後はタクシーで町に下り(またもや運転手は野原さん。馬の話を聞きます)、富良野マルシェで地場産品を

物色。さすが、富良野、じゃがいも、玉葱の種類が多いのと、他所の土地の人が富良野で農業という仕事に

就くという事情が垣間見えて興味を魅かれます。

 

午後6時半富良野演劇工場へ。

「屋根」公演以来、どんなお芝居なのかと息を詰めるように楽しみにしていた「走る」公演。

チケットは完売。昨夜の居酒屋の若主人も、とれないので3月の凱旋公演を観ると言っていたくらいだから

よほど評判なのでしょう。

 

幕が上がってから、下りるまで、舞台上では時のマラソンを駆ける男女が走る、走る、走る・・・。

それぞれの人生を背負って走る、走る、走る・・・。

スーツを着たサラリーマン数十人が日本の経済を、家族の生活を背負って走る、走る、走る・・・。

企業戦士を任じて高度成長期を駆け抜けた夫が見慣れたスーツ姿で、舞台上を走っているような気がして、

胸が熱くなりました。やっとゆっくり歩き始めたら、なんと早々に天に向かって駆け上がってしまいましたが。

 

最初に観た「ノクターン」とも次に観た「屋根」とも全然違う舞台でした。

物語りを観るのではなく、さまざまな事情を背負って走ったり、息切れして歩いたりしている自分を思わず

重ねてしまう「走る」。

観てよかった、そして是非多くの人に見て欲しい舞台でした。

 

舞台が終った後の「くまげら」で。

楽しむのは山賊鍋。もうお会いして何度目かになるマスターのお話を聞くのも楽しい。

神経を使う仕事で本当にお疲れだろうに、制作スタッフのみなさん、がお顔を見せてくれました。

遅いのにご飯も食べてないらしいのに本当に申し訳ないです。

くまげら

呑んで食べて楽しい宴の後、店を出ると深夜1時。気温マイナス18度の夜は寒くて寒くてじっと立って

いられないほど。

富良野の夜は寒いんだ、と実感しました。

本当に心優しい富良野GROUPの方々。お世話になりました。ありがとうございました。

そうだ、演劇工場長がふざけて撮った自撮りの写真。

どうしたらこんなふうに撮れるのか!

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