同窓会&東北村開村準備会

 

もうすぐ3月。大震災が起こった日を過ぎると、梅の蕾や桜の蕾が膨らみ始め、私たち海の手山の手
ネットワークの記念碑的な日、梅見の会の日がやってくる。

梅見の会なんてやっていいのか、とためらいながら、それでも梅農場のSさんのお父さんの、「温泉に
浸かってゆっくりしていてはいけない。今は終戦後の何にも無くなった時と同じ。すぐに動かないとその分
復興が遅くなる」という言葉を信じて、圧倒されて、Sさんが毎晩農作業が終わった後、避難所になっている
鳴子温泉の旅館を一軒一軒訪ねたときのことを思い出す。

初めは全然反応がなくて、やっぱりなあ、と思っていたのだけれど、最終的には総勢250人を超える
大梅見の会になって、それがご縁で海の手さんと一緒にお仕事をすることになったのだけれど、仮設入居でバラバラになってみなさん、どこに住まわれているだろう。

わかっている人もいるから探せないことはないとは思うのだけれど、同窓会を開くにはもうひとつ越えなきゃ
ならない高いハードルがある。こっちのほうがずっと難しい。それは梅農場にまつわるお話し。

海の手山の手ネットワークの物語は、ある意味では新聞バッグ物語であり、ある意味では河北新報物語であり、
もうひとつとても大切な意味では梅農場物語でもあるのだが(梅農場で始まり、梅農場で完結させたいと
思うから)、この梅農場の物語を紡ぐのがなかなかもって難しい。難しい理由があるんです。

この話を人にすると、人は笑い、私は苦笑い。同窓会ができたら一大ドラマなんですけどねえ。
梅農場は美しいところですよ!

 

午後から今月29日から東京新宿高島屋で始まる東北村開村準備委員会総会。

米沢の餡のおおすかさん、塩釜のえんふあんさん、その他最初の会議でお会いした重要メンバーの
ほとんどの方が顔をそろえられ、テレビの取材も入って、東北村開村もいよいよ大詰めという緊張感
の中、よっちゃん、南相馬のkさん、私で出席。

議題は山ほど。ひとつひとつ議案を論じて行く中で、これだけの働き盛りの男性たちの真剣さに胸打たれる。
というか、この真剣さが復興への力を育んでいるのではないの、とそんなことを思う。
大震災がなかったらここれほど未知のことを必死で真剣に始めようとしただろうか。

東北村では海山ネットワークは重要な役割を担う。大きく被災した海の手、かろうじて根っこまでは被災
しなかった山の手、双方からのこの1年のそして現状からの発信。高島屋さんではそれを大きく呑み込んで
売り上げ重視ではなく、想いを発信する形で新聞バッグを販売させていただけるとのこと。

デパートでの催事は初めてで、営業時間の長さに腰が引けたけれども、千葉大の学生さんたちにお手伝い
をお願いして乗り切ろうと思います。東北村の構想が始まってからそう長い時間が経ったわけではない
のだけれど、お会いする度、よっちゃんを含めて参加する方々のお顔や言葉が良い意味で変わって行く
ような気がします。真剣に何かに取り組むってこういうことなんだと改めて納得させられています。

毎回思うのですが、東北村の会議はとっても真剣で、大変面白い。
「面白かったー!」というのが初参加のKさんの感想でした。

 

 

 

同窓会&東北村開村準備会” への1件のコメント

  1. 「真剣」と「面白い」は表裏一体。

    梅農場のSさんのお父さんの「すぐに動かないとその分 復興が遅くなる」という言葉、本当ですね。話は小さくなりますが、3.11の地震直後、いつまでもぼーっとしている私をしり目に義母が即座に台所の壊れた瀬戸物を集めていたのを思い出します。おかげで夕方には台所に立てました。復興の早い家と遅い家がありましたが、その違いは普段の心がけ(整理整頓とか何事につけてもとっかかりが速い等)が如実に現れるものだな、と思ったものでした。

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