朝、道の駅直売所からの帰り道、南三陸の菊の師匠、Oさんの奥さんから電話がきました。
「今からそっちに行くところ」
大急ぎで家に帰って間もなく、お二人がみえました。菊の仕事が一段落したということでしょう。
ついでに私がつい先日縫製をお願いしたあっぱっぱも持って来てくれました。
今年の分のあっぱっぱです。去年の分はおかげさまで完売致しました。
ダンゴゴウオは成魚が体長1.5から1.8㎝ほどの大人の指の先ほどの小さいお魚。お腹の下に吸盤があって 海藻などにくっついているんだそうです。
東日本大震災の後、志津川の海にダイバーが生き残りのダンゴウオを探しに潜って、「いる、いる、生きてるよー」と
叫んでましたっけ。
南三陸のホテル観洋の売店などでダンゴウオの写真集など販売してますが、ミドリダンゴウオというのもいて
一度は見てみたい愛嬌のある魚ですね。
もうひとつはダイナミックなとうがらし柄。
3-4歳くらいの大きさのお子様にちょうどよいサイズ。本染め手拭い1枚で作りました。
手拭いなので汗かいたら洗って干してすぐ乾きます。
南三陸の縫製工場でお仕事をしていた方が縫ってくださるので、仕上がりはとてもきれいです。
手早いので、これから4-5歳用とか柄を選んで大人用とか作って頂きたいと考えています。
シルクスクリーンでの手染めの手拭い、本染め手拭い、新聞バッグセットなどとともに仙台のろっけんぱーく
にお願いして販売致します。海山ショップや直接海山ネットでもお送りできます。
1枚1600円。よろしくお願い致します。
数日前に行って、なかなか復興が進まない、というより山側のほうにはボツボツ建物など建っているけど、前に
町があったところはなーんにも変わらない南三陸町のことについて、ご夫婦とお話ししました。
「あれでなんか変わっているんですか。2年過ぎてもなんにも進まないようにみえるけど、遅すぎません?」と私。
奥さんのムッチャンはさばさばしていて「なんといっても自分の家を持たないと落ち着かないからねえ」と
まずは仮設住宅を出て、自宅を持つことが第一の希望。既に2年以上にもなる仮設の暮らしで、ストレスで
身体をこわしている方がとても多いそうです。
ご主人のO氏も勿論家を持つことは最も重要だけれども、どうしても以前の生活の残影を引きずってしまう。
と仰ってました。
「普通常識的に考えればあるはずの町の核が作れない。学校があって商店街があって住宅があってという町の 中心のようなところを作る場所がないんだよね」とも。
防潮堤の計画もあって高さが8.7mとか。その高さで並行して国道45号線が新設されるとか。
聞きかじりですが、ただ聞くだけでもウーームと考え込んでしまう復興計画です。
いつになったらそんな工事が始まるのか解からないし。せっかくとった1兆を超す予算も、現場が進まないために
繰り越しになってしまうということで。
海に面した眺望のよい場所にあったO夫妻のお宅を越えた波は17-8m。8mくらいの防潮堤では
津波を防ぐ役には立たないだろうし、海なんか見えなくなってしまう。だったら普通の防潮堤でいいんじゃないの? もう海の近くに人は住まないのだし。
「ねえ?!」
ウーム、ウーーム、と答えが出ない問答でした。
O氏が仰るように「だから逃げる練習したほうがいいの」
そうかもしれません。
これから、震災後に避難していたラドン温泉に入って帰る、と鳴子温泉に向かわれました。