台風一過

台風!
昨日は午後から雨が降りだして、夜も雨。台風っぽくない雨。

朝起きると、庭の木々が大揺れに揺れていて、今台風が近辺を通り抜けている様相。
しばらくして叩きつけるような雨が音を立てて降り、30分ほど経ったら静かになって、白い雲と青空が。
ええ? これで終り?

もう終っちゃったんでしょうか。

こういうこともあろうか、と一応普通分くらいに搗いたお餅を持って、少し遅れ気味ながら道の駅に出動。
今日は台風だからお客様は少ないだろう、という予想は大きく外れて、直売所は大混雑。
鳴子に近い道の駅ではもっと強風が吹き荒れていて、直売所に置いたバケツに入った花束が、
表自動ドアと裏自動ドアが同時に開く度に外へ吹っ飛んでいきます。

田んぼの稲はめちゃめちゃに倒れているけれど、でもこの程度の被害で済みありがたいことでした。

 

そして、今日は高知からきた若い女子学生のことを少し。

高知からやってきた第1日目は、丁度折りよく開催日に当たった、川渡温泉カガモクさんのCafeで
コケシ作りに参加してもらうことにしました。
カガモクさんご夫妻の奥様は川渡温泉出身で、今はコケシ作りを本業とされるご主人は県外出身。
東京での生活を止めて川渡温泉の奥様のご実家に住まいを移し、ご主人手作りの建物でCafeを
開いて、人が集まる場を作ってゆきたい、という目標を持っておられます。

地域を学びたい女子学生、アヤネちゃんとサキナちゃんには願ってもない学びの場。
カガモクさんにお願いすると、快く引き受けてくださり、二人はそれぞれに小さいコケシを作った
後、ご夫妻は、たくさんお話をしてくださった、と後で伝えてくれました。

第1夜は翌日の政宗公祭りに備えてパーシモン泊。
お店の手伝いをしてもらい、宵祭りの世界甲冑大会や夜店見物。翌日の本祭りでは武者行列や
よさこい踊りなど、本通まで見に行って楽しんでくれたと思います。

3日目は、南三陸訪問。
私自身も移転後に初めて行くさんさん商店街。

仮設店舗に変わりはないけれど、お店の作りは新しくなりました。
売っているものも都会からのお客様向きにお洒落なものが増えました。
地元のお客さん向きというより観光客向きなので、この先もお客さまが途切れないことを
願います。

震災後6年以上経って、やっと食品スーパーができました。
道路がまったく新しくなってしまったので、行き易いのか行きにくいのかわかりません。

さんさん商店街から見る景色。

この新しい志津川の町は10メーター以上嵩上げした土の上に建っています。
ということはこの土地の下に元の志津川の町があるということなんですが、ここから見ると、
そんなところに?という位置に、多くの犠牲者を出した防災庁舎が保存のために新しく塗られた
赤色の姿を上部だけ見せています。
一般道路に沿っていた元の位置の時は、通りすがりに寄ってお線香などあげていたのだけれど
今は近づけるのか近づけないのかわからない。

菊のお師匠さんの小野寺さんと新聞バッグを折ってくれているケイコさん宅を訪問。
ケイコさん宅で2人は、来年は長期滞在してワカメ養殖を手伝う、と力説していました。

翌日はよっちゃん農場訪問。
日々忙しいよっちゃんも時間をとってちゃんと迎えてくれて、二人のこの先の目標の話を
じっくり聞いてくれました。

帰る当日は農家の由美さん宅を訪問。
専業農家で米を作り、野菜を作り、牛を飼い、地域の老人にとって有能な介護福祉の仕事を
する由美さんの話をたくさん聞けたと思います。

その他にも地域協働学という学問を学ぶ二人に会ってほしい人たちはいるのですが、それは
また次の機会に。

たまたまのことで、12日の夫の命日で帰省したふたりの息子たちも、彼女たちに会って
話す機会に恵まれました。

短い滞在でしたが、アヤネちゃん、サキナちゃんの岩出山訪問は、私たちにとっても大変
刺激的な、素晴らしい時間でした。
来年は春休みいっぱい、夏休みもいっぱい時間をとって、また来てくれるのだそうです。
来年の祭りには見るだけではなく、自ら甲冑を着て馬にも乗って参加してほしい。

サキナちゃん、アヤネちゃん、ありがとう。
そして、彼女たちの滞在中、いつも一緒にいてくれたノダ君、オサム君、ありがとう。