学ぶ

昨年の秋に、隣町の古川に山形県の大きな食品スーパーマーケットがオープンすることになり、
海山ネットメンバーの1員の知り合いを通じて、私たちに生産物の出荷依頼がありました。

古川と私たちの町とはちょっと距離が離れています。たまに出荷するのは不可能ではないけれど、
生鮮品を毎日出荷するというのは、ちょっときつい。でも間に入ってくださる管理会社の方も
スーパーの方もとてもいい方ばかりで、大震災後の古川の発展のために、少しでも役に立てば、
と考え、海山ネット事務局のKJにも「一緒にやらない?」と声をかけました。

KJは農家の奥さんではありません。でも実家がすぐ近くにあり、ご両親が高級住宅地に変貌していく
古川中央部の町中にあって、今も雄々しく農家をしておられます。そのお母様が作られる花や
野菜が素晴らしく立派なのです。もともとから古川で引き売りをされていたとのこと。
今も車での移動販売を続けられているそうです。一度ご実家を訪ねて、ハウスなど見せて頂いた
ことがありますが、ハウスの中の作物がとても整然としていて、「きれいだなあ」と感じ入った
ことを記憶しています。

「お母さんの野菜やお花を売ったらいいんじゃない?」
「売れたらきっと張り合いが出て、ますます立派な野菜や花を作られるようになるよ」

というような感じで始まったのですが、始まってみて、お母様の実力に脱帽しました。
私は本物の農家ではないので、野菜つくりには詳しくないのですが、それでも、KJが運んでくる
野菜が、形も色もしっかりした本物作りであることはわかります。お母様の年齢は70歳から
80歳の間だと思うのですが、野菜の種類も新しい。

そしてびっくりするのが花です。お盆の花は私も作りますが(切花のキャリアは私は浅いです)、
私や仲間が作る花に較べて丈が長い。長さが揃っている。長年花をやってきて、出来上がりが
こうはいかないのは骨身に沁みてよくわかってます。

「なんでこんなに立派な花が咲かせられるんだろう」という私の問いに、
「母はニヤリと笑って秘密というのよ」とKJ。

今年の冬は寒さ厳しく、長く、ハウスの中の花も野菜も凍りついて傷んだり、丈が伸びなかったりで
苦労しました。昨年の秋にポットにあげた、畑で数年かけて育て上げたアガパンサスが全滅でした。
なのに、
今、KJの母上は、丈が立派に伸びた花痛みのないストックをちゃんと出荷されるのですよ。
なんでー? それもハウスには加温設備もなく人力のみというのですから。

その秘密が今日聞いてわかりました。
昔から寒さが厳しい古川の農家の方は、寒い季節に家の中で種をまき、ビニールハウスの中に
ビニールでトンネルを張り、加温設備などせず、全てを知恵と人力だけで野菜や花を作って
こられたのだそうです。それが代々伝わっていると。

「母の偉大さを今初めて知ったのよ」とKJは言いますが、私もそういう実力の偉大さを今初めて
目の当たりに見せてもらっています。

これから暖かくなって、農業研修だの園芸研修などの案内がきますが、水耕だの新しいハウス
栽培などの先進地研修も必要ではあるのでしょうが、、こういう、電力による芽出しや温床などを             使わない昔から伝えられてきた栽培の技術を、もう一度学び直すこともまた大事なことではないかと、         お母様の作物を見て考えさせられます。

私はまだお盆の花のタネまき真っ最中なのに、KJのお母様のトルコキキョウはもうしっかり芽が出て
育ち始めていると聞いてガックリ!仕方ないですよねえ。私は寒い、寒いとぼやいて縮こまっていた
だけですから。ああーあ。がんばらねば・・・。

 

 

学ぶ” への2件のコメント

  1. すごいお母さんですね。手をかけたことが「確実」に「結果」に結びついている。きっと「堅実」な方なのでしょうね。「基礎」をしっかり守り「努力」「工夫」を怠らない。決して飛んだり跳ねたりはしない。私の義母に似たような方かな~。

    「手を抜いて上手くやろう」という魂胆を常に抱えている私などはひれ伏すしかないです・・・

    1. 私もひれ伏してます。絶対真似できないです。年季が違う。
      畠やハウスのきれいなこと!意志と人力の威力を思い知らされます。

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