2015年のクリスマス

朝一で、夜勤の勤務を終えたフリースクールのチバ君が来宅。

彼はこの間も来てくれたばかり。その時にはうちの家族それぞれにたくさんのプレゼントを持って現れて、

今日は、自分がお世話になった方へ「屋根」のチケットを贈りたい、と来てくれたのでした。

 

彼と知り合って10年余り。最初は「仕事がしたい」とフリースクールの紹介で私が花を作る農場に来てくれました。

引きこもって16年。そこから脱却するためにフリースクールに通うようになり、もう一歩踏み出そうとうちに来て

くれたのでしたが、その頃我が農場には13年間の引きこもった後、2歩も3歩も踏み出しかけているサトー君

がいました。二人分アルバイト料を出すのはとても無理。そう言ったらお金は要らない。草とりをします、とほぼ

1年間くらい5反分からある広い畑の草とりをしてくれました。

 

サトー君が仕事に就くといって来なくなってから、千葉君がパンジーやビオラなどの苗の植え替えから土作りから

畑を耕すことまでなんでもやってくれました。うちの農場で花作りの仕事をしながら介護の資格をとって、今は

フリースクールのデイサービス部門で介護の仕事をしています。

 

気持ちが優しいチバ君は、よき理解者だった夫を信頼してくれて、夫が亡くなった後も命日やクリスマスには毎年

足を運んでくれます。釣りが好きだった夫が最後に大震災後の南三陸の海に魚を釣りに行った時には、弱った夫

の身体を心配して、夕陽が落ちるまで戸倉の波止で夫に付き合ってくれました。釣り果はたった1匹だったけど。

夫はチバ君に感謝して、亡くなるまで「楽しかった」と言っていました。

 

チバ君がお世話になっているフリースクールのスタッフの方が、大の「北の国から」のファンで倉本聰のファンで

北海道大好きで、富良野塾を受験しようとしたところが風邪を引いて行けなかったとのこと。だから「屋根」

のチケットをプレゼントをしたらどんなに喜ぶだろう、という彼のサプライズプレゼントの企画で、「絶対言ったら

ダメですよ」と言われたから内緒にしてたけど、もうイヴは終わったから解禁でしょ。

 

午後からは同じフリースクールのワークメンバーにうちのお掃除に来てもらいました。

引率スタッフが2名と施設育ちのB子ちゃん。B子ちゃんは先日の加工場のお掃除の時も来てくれたけど、明るくて

骨組みの太いしっかりとした身体つきのかわいい女の子。よーく働いてくれるのでほんとに助かります。

私のような老人家庭では。

3時のおやつは毎日あずきを煮てお餅を搗いている私にはお手のものの、餅入りのぜんざい。

あったかーい、とみんな笑顔で大好評。よかった、よかった。

 

夜は大クリスマス会。といっても家族と黒田さんと由美さんが来てくれるだけですが、古川の用足しから大急ぎで

帰って、餅を搗きながら小豆を煮ながら、クリスマスのケーキも食べるという大忙しのクリスマスなのです。

私もプレゼントもらったよ。孫君からかわいいカップを。

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クリスマスツリーの傍でプレゼントの交換会。

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嬉しいねえ、千葉のおじちゃん、おばちゃんから贈られたプレゼント、今から空けまーす。

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後、寝なきゃもらえないのはサンタからのプレゼントということで、孫は早寝。私は餅搗き三昧。

大忙しだったけれど、今年のクリスマスもなんとか終了しました。

 

今日聞いたふたつの言葉が胸に残ります。

弟妹一緒に施設で育ったB子ちゃんが、帰り際に残した「普通の家のクリスマスってどんなの?

普通の家のお正月ってなにするの?」

そしてスタッフのきゅーちゃんが言った「今は社会が子供を育てないんですよ」

きゅーちゃんは6ヶ月の赤ちゃんのお父さん。かわいくてたまらないそうです。

 

年が明けたら、また年寄りを助けに来てもらいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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