東北新聞バッグその他の大量納品日が近づいてきて海山のメンバーは全員追い込みです。
でもそんな中、震災直後からお世話になってきた方々から「今年もイベントやるよー、新聞バッグも売るよー」
とご連絡が入ります。
そんな時はとても嬉しい。どんなに忙しくても少々無理してでも「やりたい!」と思います。
でも問題なのは作り手の忙しさ。
自分の仕事の傍らで新聞バッグを作っているインストラクターに次から次へと頼むわけにはいきません。
ならば「私も」と未熟インストラクターを自称する私も参戦することにしたのですが、趣味ではなくて販売用の
バッグを作るのは難しいです。
中、小はなんとかクリアできたものの大バッグにきて頓挫。
デパートの買い物紙バッグサイズの大バッグは新聞紙5枚でできてます。強度は西瓜を入れても大丈夫。
少々重みのある物でも難なく持ち歩けるし、しっかりしているので倒れず立つので便利です。
この大バッグ。震災後の最初の講習の時から難物でした。5枚の新聞紙を重ねてずれないようにあっちに向けたり、
こっちに向けたり、パズルのような糊付けに四苦八苦しているうちに、周りに後れをとり、ギブアップ。
したままだったのでした。
でも今はそんなことは言っていられない。なんとしてもという意思を以って、鳴子温泉住まいのあやさん宅に
娘、孫同道で大バッグ特訓を受けに行きました。
「冬は家を空けたくないよ。雪で家に入れなくなるから」というあやさんの言葉どおり、綾さん宅の家周りの雪の
凄いこと!!
「まるで山形だわ」時々山形に行く私と
「これは宮城の雪じゃないよ。北海道並みだよー」
北海道の占冠村に暫らく住んだ娘の感想です。
大きな炬燵を囲んでの大バッグ特訓はなかなか楽しいもので、手より口の方が活発に動きます。
「ねえ、見て、見て、これ素敵な絵本だよー」
あやさんが仕事場の幼稚園で見つけたという絵本「新幹線」を持ってきました。
新幹線が美しい日本の風景の中を走っています。これまで見たことのない手法で描かれた山や森の風景の
美しさに魅せられます。
「凄いでしょう! きれいでしょう!、これ岩木山から見た津軽半島。行きたいねえ。海山で行こうよ」とあやさん。
「あやさん、山登るの?私月山行ったよ。八幡平も行った。あやさん、どこの山行った?」と娘。
新聞バッグを折りながらの会話です。
「キリマンジャロ」
「えーッ、キリマンジャロ? あのアフリカのキリマンジャロ?」
「そう、行きたかったから行ったんだ。でも上まで登れなかったから下の国立公園見て帰ってきた」
「へェー、アフリカまで行ってキリマンジャロに登るってどのくらい時間かかった?」
なんて暇なような面白いような話をワイワイしているうちに大バッグができました。
私が作った大バッグです。はい。
「やって、やって、進む!」とあやさんにせっつかれて2個作りましたが、家に帰ったら忘れているかもしれない。
このバッグができあがったら、福岡県の大牟田で待っていただいているお客様に送ります。絵柄も作りも
上等を作って送りますので、もう少しお待ちくださいね。