蕪栗沼

ミーティング終了後は、蕪栗沼へ行きました。

蕪栗沼は大崎市田尻町にあるラムサール条約指定地になっている渡り鳥の越冬地です。

蕪栗沼へ行くまでもなく、毎年10月になると、遠いシベリアから白鳥、マガン、カモなどの渡り鳥がこの大崎に
降りたちます。

この地に越してきた年の秋、この辺りでは最も大きな町である古川のジャスコの駐車場でマクドナルドの
ハンバーガーを食べている時に、頭上をコウコウと鳴き交わしながら飛ぶ白鳥の群れを見て、自分の目が
信じられませんでした。「今の白鳥じゃなかった?」と家族で半信半疑で顔を見合わせたものです。

新潟県の瓢湖くらいしかしないのかと思っていた白鳥が、大崎でも山形でも川や田んぼや沼などにいるいるいる。
古川の江合川にある白鳥公園と名付けられた水辺では、人間の公園ではなくて渡り鳥の公園といっていいぐらい
たくさんのカモや白鳥が陸に上がっています。野生のはずなのに全然人間を怖がらずにエサチョーダイと寄ってきます。

蕪栗沼は越冬する何万羽ものマガンが早朝には餌場に飛び立ち、夕方にはねぐらに帰る姿が有名です。
田んぼに入って落穂を食べるマガンは何時でもどこでも目にしますが、蕪栗沼まで行って餌場から戻ってくる何万羽ものマガンを見るのは初めてです。

蕪栗沼は近づきにくいです。細い道をたどってやっと到着しても、帰れるかしらと心配になるような場所にあります。

まだ薄明るいのでマガンたちは帰ってきません。

寒くなってきましたが、せっかく来たので待ち続けます。

最初の何羽かが見えました。芥子粒みたい。その後ろにも続いてきます。

こんなに暗くなってからゾクゾクと帰ってきました。

稲刈りが終わった後の田んぼに水を入れて雁がはいれるようにするここでのやり方を「ふゆ、みず、たんぼ」と
呼ばれていますが、その活動を4年続けているという若い女の子、仮称K子さんとしましょう。
彼女の説明によれば、マガンは終生一夫一婦制。常に子供を真ん中にして守るそうです。
飛ぶ時もファミリーで飛ぶ。

白鳥も同じですね。お父さんとお母さんがいてグレーの子供がいます。アンデルセンの醜いアヒルの子。
グレーの子供は大人よりも警戒心が薄く好奇心が強いので、人にも寄ってきます。

白鳥もマガンもファミリーで飛ぶ時は鳴き交わしながら飛びます。

カモはマガンと違って薄情者だそうで、雛を孵すとお父さんカモはさっさといなくなり、そのうちお母さんカモも
いなくなり、子供たちは子供たちだけでかたまって育つのだそうです。

K子さんはほんとうに鳥が好きなようで、その説明を聞いているとマガンの家族のようなだと思いました。

蕪栗沼でこのワークショップは終了です。
寒かったけど面白かった。結結プロジェクトの皆さま、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

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