またもやの北海道(羅臼ー熊との共存)

北海道の話からちょっと外れますが、
昨日、歯医者に向かう途中、農協をちょっと過ぎた辺りで、黒い生き物が
2匹田んぼ側の藪から出てくるのを発見。なんと、これが仔熊!

春仔というのか、まだ危険もなにも知らないちっちゃな仔熊で、停めた私の
車の周りで、あっちにいったりこっちにいったり道路で遊んだり、なんとも
可愛らしい。

母熊が近くにいるはずだから車外には出られないけど、集落内のことでさて
どうしようと思案。作物を食べられたとか畑に足跡を見たとかだったら
見過ごすけれど、怪我人が出ては困るので、友達の農家の由美さんに
「仔熊がいるからなんとかして」と連絡して歯医者に急ぎました。

そしてまた今日の昼時、帰宅途中でもうちょっと大きい熊に遭遇。
今度は危険を学んでいるようですぐに森に入っていきました。
またもや思案。騒ぎたくないなあ。熊の親子が死ぬのも嫌だし、人が怪我
するのも嫌だ。今までに怪我した人をふたりも見てるから殊更そう思います。


ウトロの居酒屋で見た「あなたとヒグマの共存のために」という冊子を
思い出しました。
ヒグマが生息する北海道では、根底にその思想があってのヒグマとの
付き合いだろうけど、この地域にいる熊との付き合いは生活圏が重なり
過ぎて難しい。
親子が森に戻ってくれるのを祈るばかりです。




さて4日目の北海道。

旅の間は改めての朝食はありません。

朝は北海道の地元コンビニ、セイコーマートで熱々の大きなお握り(塩鯖や
塩鮭など北海道の美味いもの入り)やちくわパンなど買って車中食。

北海道に来始めた頃は、セブンイレブンやファミマに寄っていたけれど、
今ではすっかりオリジナル食品を作って頑張るセイコーマートファンです。


世界自然遺産である知床峠を越えて小1時間で半島の反対側の羅臼へ。
ウトロや羅臼はこれまで見た富良野や美瑛などとは全く違う、また他の
面での北海道の感じさせられる土地柄です。


羅臼に到着するや否やN君はメイン道路(海辺にそう道路)をもうこれ以上は
道がないというどん詰まりの相泊地域までまっしぐら。何かと思えばもう
5年越しに入りたいと思っていた日本最東端の相泊温泉に入りたいのだそう。

空は灰色、空との間も見えない海も霧が巻く灰色で、晴れていれば見える筈の
北方の島国後島も船の影もまったく見えません。

道沿いの家々は、道路から一段低く浜に建てられた番屋で、家屋の際まで
引き上げられた船をところどころで見かけます。海は近く波が洗い。
ここは漁師の仕事場。冬を見たわけではないけれど、季節をとおしての暮らしや
仕事の厳しさを感じさせらる佇まいです。


もうこれ以上先には行けない相泊地域。この先はヒグマが住む場所。


相泊温泉の立派な看板がありました。

そして温泉は、というと、、、。

えー!
この温泉、どんなことになっているの。
女の人も入れるのか。脱衣場の期待はしないけど、せっかくここまで来た
のだから、いざ、まあ、とにかく、、。

この蛸壺のような丸い石はなんだろう。足場が悪いし降りにくい。
加えて波しぶきを被りそうに波が洗い。

温泉は男用、女用に板で仕切られていました。夏場だけらしい。当然脱衣場
はなし。


大変率直な相泊流入浴心得。

男湯からは、念願のお湯に入れたN君の歓喜の悲鳴が聞こえてくるけど、
しかしこのお湯もの凄く暑い。5秒と足を浸けていられない。
ほんとに不思議。こんなに寒い土地で波打ち際からすぐのところになんで
こんなに暑いお湯が沸くのでしょうか。

女ふたりは熱過ぎるお湯に足先だけを浸けては出し浸けては出しして温泉
気分を味わいました。

ここに来るまではN君の執着を笑っていたけど、いやあ、もうこれは病みつきに
なりそう。行けるものなら最南端も最北端も入ってみたくなりました。



羅臼の町に戻って純くんの番屋(ドラマ北の国からの純君)で食事をと
思ったら、残念ながらお休み。今だけなのかこのコロナの状況でずーっと
お休みなのかわかりません。



ちょっと倒れそうに傾いだ純くんの食堂。
中はきれいです。

羅臼の道の駅は風や雪に大丈夫なようにこんなふうになっていました。

カニだの昆布だのの海産物を売っている店内はかなり広い。

羅臼を出てお昼に食べた蕎麦や丼はホタテが満載。


食事をする度に思うのですが、入る店入る店、客と客との間が仕切られていて
一度も3蜜の不安を感じませんでした。

午後は野付半島へと向かいます。