朝のお餅仕事を終えて、午前中はお隣り加美町のお母さんたちの検品済み新聞バッグを渡すために
中新田へ。近頃では時折り町でも見かける新聞バッグは、一見簡単に作れそうにみえるのですが、
実際に作ってみると重ねた新聞紙がずれるとか、ノリが多すぎてバリバリするとか、まあ、そう簡単に
作れる、というようなものでもないのです。
まだいろいろ問題あるので、もうちょっとがんばってきれいな新聞バッグを作ってほしい。
午後はうちで、インストラクターMちゃんと他新人さん2人の大、中新聞バッグおさらい会。
講習するのは、仕事を終えて大急ぎで駆けつけてきたあやさん。
印象深く面白かったのは、新聞バッグを作りながらの四方山話で、沿岸部の防潮堤や盛り土工事などを
めぐる若いMちゃんの言葉。
「10メーターの盛り土で町作ってどうするんですか。防潮堤だってなかったら困る。なかったら津波の水は
そのまますぐに来ちゃうから。でもいくら高くしたって津波は越えてくるんですよ。防潮堤だって盛り土だって
一時しのぎのためですよ。いったんしのいでその間に山に逃げる。もっと道幅広くしたほうがいいよ。
道幅を広くして全速で山に逃げる道作るほうにお金かけたほうがいいと思うんですけどね。
盛り土とか防潮堤とか高くしてたら、また安心して逃げ遅れるかもしれないしー」
なrほどねえ。若い人の意見って滅多に聞くことないんだけど、そうか、防潮堤や盛り土は一時しのぎか、
そう言われればそうだなあ、とMちゃんの若者らしいきっぱりした意見に妙に納得しました。
夜は小1時間ほどもかかる南郷町で、ものつくりネットのミーティング。
ここで会いたい人がいるんです。それは織り屋さん。何よりも糸を紡ぐのが好き、という女性で、会うたびに
彼女が着てくる自分で紡いで織って拵えたという実に色合いの美しい服を見るのが楽しみです。
「いいなあー、私もこんなのほしいなあ」
「そう。いろいろあるよ。高いよ」
「高くてもほしいなあ。あったかそうで涼しそう。いいなあ」
毎回同じ会話を繰り返しています。
織り屋さんお宅は石巻。お隣が仮設住宅だそうです。
5月になったら織り屋さんに遊びに行きます。糸を紡ぐところも織るtころも見たい。と言ったら織り屋さんは
私は「新聞バッグを折りたい」ですって。