松島

昔から歴史が好きで、腎臓病で長い入院生活をしたときには、新平家物語全巻だとか山岡総八の徳川家康36巻

だとかを読破してました。ここ岩出山に住んでから、若き日の岩出山のお殿様だった伊達政宗やそのゆかりの人

たちに興味を惹かれて、お寺や史跡など出先で見かけた時には寄ったりしてました。

先日、「見においでよ」とチェロ弾きの早川さんに(ほんとはホテルマン)誘って頂いたので、松島の天麟院に行く

ことにしました。天麟院というのは、伊達政宗の墓所瑞巌寺のすぐ近くにある正宗と正室愛姫の長女、五六八姫の

霊廟です。早川さんは現在改修中の霊廟の漆塗りを時々お手伝いされてるとか。

いろいろ説明やお話を聞けることを楽しみに、黒田さんを誘って松島に向かいました。

 

うちから松島までは田んぼの中の県道を走って、1時間余り。

行きはよいよい、だったけど松島駅まで行ったところでガーーーーーン!  大変な事態に。

黒田さんの具合が悪くなっちゃった。「気持ちが悪い」と言ったきりうんともすんとも無くなったので、慌てた。

びっくりした。ほんとびっくりした。血管切れたかと思った。

焦りに焦って救急車を呼ぼうと松島駅のタクシー乗り場の運転手さんに声をかけたところで、か細い声で

「大丈夫です。」と戻ってきてくれました。よかった! ほんとよかった! 血管切れたんじゃなくて。

戻ってきてくれたら今度は私が涙が出るやら言葉が縺れるやら手が震えるやらでうわずっちゃって、よっぽど

慌てていたみたい。

修行、修行ですなあ。

 

黒田さんの様子を点検観察しながら天麟院へ。ひっそりとした静かな佇まいのこじんまりとしたお寺でした。

五六ハ姫は政略結婚で徳川家康の六男の忠輝と結婚。仲睦まじかったと伝えられますが、忠輝の流罪と共に離縁

されて仙台に戻り、正宗、愛姫、兄の秀宗、弟の忠宗が亡くなった後、落飾して「天麟院」と号し68歳で亡くなった

伊達家最初のお姫さまです。

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瑞巌寺には人は行くけれど、ここまではあまり観光客は訪れないところかもしれません。

 

お隣りの円通院は五六八姫の弟である忠宗の子、光宗(19歳で没)公の菩提寺です。霊屋の厨子には支倉常長

が西欧から持ち帰った薔薇の絵が描かれているので通称「薔薇寺とも呼ばれていて、小堀遠州作といわれるお庭

が大変に美しい。

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写真には撮らなかったけれど、手入れがされた薔薇のお庭もありました。

本堂の大悲亭では、集まった観光客の前でガイド役の袴姿の男性がお寺についてのお話をされていました。

聞くともなしに聞こえてくる言葉の中に、「大震災時、松島には多数の観光客がいました。瑞巌寺では400名近くを

受け入れ4日だか5日だか宿泊させてその後バスで仙台に送り届けました。ただの一人も松島では犠牲者

も出さなかったのです。でもその他の地域ではこれだけこれだけの人が亡くなっている。まだ見つからない人もこ

れだけいる。みなさん、災害はどこででも起こります。松島まで来られたのだからどうぞ他の地域も見て行ってくださ

い。どうか亡くなった方々に手を合わせてあげてください。そして忘れないでね。はい、では今日はありがとうござい

ました。」

立派だなあ、と思いながらガイド氏の言葉を聞いてました。新聞バッグを作っているけれど、私たちは他地域の人に

これほど直截に大震災の話をするか? 「風化」という言葉を聞きながしながらも、こんな言葉は言っていない。

ガイドという日々の業務の中でこんなふうに大震災の悲劇を語り伝えられていることに感動感心しました。

 

円通院のお向かいにある元は伊達藩の御水夫が住んだという御水夫(おかこ)屋敷では、満開の白藤の棚の下で

野点、屋敷ではお姫様をしのぶお祭りが催されています。衣装を着て五六八姫になったりお習字や折り紙をしたり。

お姫様衣装は外国人女性に人気があるみたい。

ここで早川氏より”たびむすび”の佐藤康子さんをご紹介していただきます。

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ほっかぶってチェロを弾いていないスーツ姿の早川さん。笑顔の黒田さん。元気です。

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出勤の早川氏と別れて昼食。大きな丼からしっぽも頭側もはみ出たでっかいアナゴ丼を食した後は、瑞巌寺を回り、

現在改修中であるが故に間近に伊達政宗ゆかりの品々を見せてもらい、最後に愛姫の菩提所陽徳院へもお参り

して今日の松島散策を終えました。

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松島は観光地ですが、こんなふうにして廻ると静かで古い建物も洞窟群も大きな大きな樹木も美しいところです。

津波で壊されなくてよかった、とつくづく思う。

いやいやいや、ほんとうにびっくりしたけれど、中味の濃い楽しい松島での1日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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