岩出山スコーレハウスは、大崎市岩出山にある文化会館です。
客席数は430弱。席数からするとあまり値段の高い劇団をよべる会館ではありません。チケット代、6、7千円で
販売できるならべつですが、普段の生活からみれば3千円でも「高い」と言われそうな文化的環境なので、ここで
興業を成立させるにはなかなか難しいものがあります。
最初は古川市民会館(座席数1000)が第1候補でした。でも「屋根」を公演するには高さが足りないとの理由で
美里の文化会館(座席数800)へ行きます、というところを無理にお願いして、小ぶりの会館、スコーレハウスを
見に来て頂きました。可も無く不可もなく、帯に短し襷に流し、というのがその時来られたコーディネーター新堂さん
の感想。 不可じゃないならここでできるんじゃない?という希望がムクムクと・・。
ひとつだけ心配なのが、ホールの傾斜。特に富良野ですりばち状のような舞台を観て来たもので、なんでこんなに
緩いの?これでお客様全員見えるかしらと不安になるほど傾斜がゆるやか。後で吉田さんに「そんなこと全然ない。
立派なホールよ」と言われて安心しましたが、最初の頃は「座席から舞台も近くてアングラ風でいいけれど、背の順
序で座ってもらいたい気持ちでした。
場所が決まれば次はお金。文化庁の助成金を申請し、会場代は大崎市にお願いし、さらにはあ・ら・伊達な道の駅
にも援助をお願いし、後は何が何でもチケットを完売する覚悟で、「屋根」大崎公演への第一歩が始まりました。
そのスコーレハウス(スコーレはスクールの語源のギリシャ語で学ぶという意味があります)、での舞台上演前日の
催しはコミュニケーションワークショップ。
富良野GUROUPが主催するコミュニケーションプログラムで、人と人とのコミュニケーションや表現、演技などを体験
できる子供向け、企業向け、学生向けなどのプログラムがありますが、ここ岩出山では大崎管内の演劇部の高校生
にワークショップのご紹介をしました。
集まってくれたのは地元の岩出山高校、古川工業高校、小牛田農林高校の生徒たち、20人余り。
参加者には「屋根」上演当日のチケットもぎりや座席案内などのボランティアをお願いすることになっています。
ワークショップの講師は劇団員の久保さん。お芝居にも出演されています。
ワークショップ始まりのの時の子供たちの顔は緊張と当惑でガチガチ。
それが時間が経過するにつれて、動きがよくなり表情にも変化が・・・。
最後は見物の大人も含めて大笑い。子供たちも快活に笑い話すようになりました。
コミュニケーションワークショップ、凄い力です。ここではあまり知られていないけれど、富良野では進んでいて
全部の高校が参加してワークショップが行われています。
ワークショップが終了後の劇団員の夕食は、よっちゃん農場手づくりのよっちゃん弁当です。
みっちゃん大奮闘のお弁当、劇団のみなさん、喜んでくださったようですよ!
暗くなって、岩出山の梅農場の3代目宗一さんが梅の枝を持って登場。
選びに選んだ枝ぶりの良い長い梅の枝を引き立てる大きな甕と一緒に飾る青竹を運んで来たのはよっちゃん。
玄関ロビーで、「屋根」実行委員会の男たちの生け花が始まりました。
近づいてみたり遠ざかってみたり、なかなか決まりません。
男4人がかりで、今満開の紅梅、白梅がロビーに飾られました。
いよいよ明日は舞台上演です。