素朴な疑問

空全体が鉛色に覆われ小雪が舞う朝、道の駅出荷のお餅を持って、車で家から道路に出る坂道を降りて行くと、
県道の向こうのほうから、一輪車に(野良仕事ではネコぐるまともいいます)何か大きな丸い形の物を乗せて
運んでくる女性が見えました。少し腰が曲がられていて、少し歩いては停まって、うーんと背と腰をのばしてから、
またエッチラオッチラ。少し歩いてまた停まってうーんと背と腰を伸ばして、なかなか進行が捗らない。

なんだろう、と思わず車を停めて見とれていて気づきました。「もしかしてゴミ?」
どれだけ歩いて来られたのかわからないけど、もしあの丸い袋が生ゴミならゴミ収集所までまだだいぶ距離があります。私は車に乗せて途中で寄っているのですから。
どこの方だかわかりませんが、「もしかしてゴミですか?」と訊いたら、そうだ、という返事。受け取って私の車に乗せて帰ってもらいました。一輪車を押して帰るだけでも大変です。

話は全く違うのですが、車を運転しながら国会中継を聞いてました。今はなんてったて、討論の中心は消費税と
年金の問題。平成50年だか2050年だか(ちょっとそこは聞きそびれたけど、だいぶ先の話でした)、高齢者の
割合が40%になって、生涯結婚しない男子が3人に一人になって、保険料が1万7千いくらくらいまで必要で、
というような話でした。なんとなく聞いてたのですが、なんかヘンだなあ、と思って。

30年も40年も先にそうなるだろうからと想定して、年金だの保険だののために税金をあげるということ?
3、40年先のことなんてどうなるかわからないでしょう。10年くらいならまあなんとなく想定できるけど。

ゴミを出しながら考えたのですが、ここは本当に一軒一軒の土地が広ーいところなのです。田んぼ以外に宅地や
畑が何千坪というところが普通です。生ゴミを地中に埋めたって1年かかってやっと元の場所に戻るくらい広い。
それなのに、なんでわざわざ一輪車まで押して、遠いゴミ収集場所まで持って行かなきゃならないんだろう。

そしてそれを取りに来る収集車はガソリン使って人を使って、お金がかかるでしょう。つまり税金でしょう?  紙だって木の枝だって私たちは家で燃せます。うちには焼却炉が3個あります。なくったって燃せるんだけど、まあ木がたくさんあって、空気の乾燥時に飛び火して火事になったりしたら大事だから焼却炉があるわけですが、そこで燃すことさえ、近頃ではできないみたいです。
上からヘリコプターで監視しているとか、消防署から怒られる、とか、よーく考えれば「なんで?」というようなことが
正しいことのように言われてる。燃せるのにどうして燃しちゃいけないんだろう。もし煙から体に悪いものが出るというなら、それが何か指導したらいいと思うんですよね。その前に昔の人たちは、自分で出したゴミは全部自分で始末
してたんです。いつから自分の暮らしの始末を、お金を払って人にやってもらうようになったのか。
なんだか私たちはお金をかけながら、自分たちの生活を、不自由に不自由にしていってるような気がします。

税金を上げる、上げると討論する前に、生活の中で遣う税金を減らすように、自分たちでできることは自分でする
ように考え直してみることも必要じゃないのかなあ。
それをやらなかったら、いくら税金上げても上げ続けなきゃいけないような気がするのですが。
ゴミを出しながら考えたことでした。

 

 

 

素朴な疑問” への2件のコメント

  1. 景気が良くて行政が何でもかんでも面倒みてくれた時代を引きづっていたのでは財布がパンクする。ましてや働ける年代の数は減っていく。

    なのに子育て支援対策は手薄で若者の雇用状況や雇用条件が悪い。将来の日本のために、今の世の中の仕組みを変えていくことがこんなにもムズカシイことなの?と国会中継の非生産的な応酬を聞いていて単純なおばさんは思ってしまいます。

    「自分でできることは自分でする」っていうことは知恵も体力も必要だから脳や体の活性化にもなる。と思えるのは、まだ私が若いからかしら・・・

    1. んだ、んだ。と納得です!! だって、世の中の仕組みをこの震災を機にじっくりと見つめて変えなきゃ、財布の中身なんていくらあっても
      足りないでしょ。天井知らずですよ。北欧で高い税金払ってきた人だって今安泰じゃないんだから。元に戻る!!自然からの恵みを戴いて
      感謝する。機械、機器にばかり頼らず、ちゃんと人間同士で付き合って、恋をし、結婚し、子供を育て、リスペクトし、悲しみや喜びに生で寄り添うことを知る。これってお金かからないし、やるのに税金も要らない。
      たまにこういうこと書くとすっきりしますね。ハイ!kazさん、まだまだ若いです!

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