この2、3日わかめ販売に力を入れ、本日完売しました。
南三陸、津波から生き残ったわかめです。海の手山の手ネットワークを始めてま
だ日も浅い頃、鳴子滞在中の南三陸 S氏に紹介され300袋買いました。
最初の販売会で三分の一ほど売った後、出番がありませんでした。出番は作れ
ばあるのですが、野菜を売るのとは勝手が違ってどうも売りにくいのです。
食べれば柔らかくて美味しいわかめです。水に放せばすぐに戻って塩もとれ、手
間がかかりません。にも関わらず、日々農産物を生産している山の手住民の我
々はじゃがいもや菜っぱや花なら大声で産物のアピールができるのですが、わか
めとなると、わかめの生まれ方も育ち方も知らないために、わかめの魅力をお客
様に伝えることができません。そうこうしているうちに暑い夏が近づき、本格的に
九州や関東の友人達に南三陸のわかめを紹介することにしました。私の故郷
福岡からは東北はとても遠くに感じられる異郷の地です。海に突き出す崖の
端の端まで深い原生林に覆われた美しいリアス式の南三陸の海岸線、そして
緑に囲まれ鏡のように静かな湾に面した美しい町は、都会化され海が昔の
海辺ではなくなった福岡の友人達には想像がつかないでしょう。
福岡の友人たち、そして千葉の友人たちが大勢南三陸のわかめを食べてくれ
ることになりました。「福岡を旅しておいで」とわかめを送り出したところで
仲間が南三陸の干し椎茸と出会ってしまいました。干し椎茸だけ残って家も農
機具も干し椎茸を作る道具も津波で流されてしまったそうです。原木椎茸なら
見慣れているのでいくらでもお客様に宣伝できるのですが、でも干し椎茸に
も「南三陸産干し椎茸」として福岡や関東を旅してほしいという気もしています。