当別町見聞

仙台藩支藩岩出山藩主従が明治維新後に入植し、開拓した当別町をロイズ社のO次長に案内して

頂きました。

どこもここも北海道特有の大変にだだっ広い空間。どこまでも続く真っ直ぐな広い道を、どこをどう通って

行ったのか分かりませんが、、到着した伊達家ゆかりの神社や伊達家別邸がある辺りの町の佇まいは、

道が狭く、なんとなく岩出山に似た佇まい。

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岩出山藩伊達家10代当主伊達邦直公が奥方と共にたくさんのお客を迎えた邸ですが、急な階段を上った

2階には邦直公と奥方が家来から開拓の進捗の報告を受ける等身大のお人形がありました。

がっしりしとした板作りではあるけれど、こんなところで寒かっただろうなあ、と当時の苦労が偲ばれて、

胸に沁みます。

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邦直公が祀られた当別神社。

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当別駅傍にある昔のレンガ倉庫を利用して作られた「ふれあい倉庫」生産物直売所。

ここでは姉妹都市岩出山の産物も地元生産物に混じって置いていただいています。

棚で私たち生産者の仲間である梅農場の梅干しを見つけました。近々よっちゃんなんばんも

当別の町の方々に味わって頂けることになると思います。

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北海道に来た感想。

でっかかった! 広かった! チョコレートワールドも工場の会社も大きかった!

とうもろこしのお茶や一束300円もする生で食べるアスパラガス、ぜーんぶコーラの自販機、いろんな

カレー屋さん!ものすごい量の玉ねぎ畑。その他その他・・・。

今回はこれで帰りますがまた来たい北海道でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

石狩川

石狩川

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ひまわり。

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昔、若い頃、本庄睦男の『石狩川』という本を読みました。今は絶版になってもうないけど、角川か岩波かの

文庫本だったと思います。内容は、明治元年、戊辰戦争に敗れた仙台藩の支藩の殿様と家臣が生き延び

る道を蝦夷地に求めて石狩川に沿う当別開拓に赴く、とい地味な小説ですが、何に感動したのか私は

この小説に感銘を受けて長く記憶に残りました。

 

50代の終わりに田舎暮らしを志して縁もゆかりもない大崎市岩出山(その頃は玉造郡)に移住してきました。

町の観光名所である伊達家の学問所、有備館に初めて行った時、学問所の壁にかけられた当別開拓の

版画を見て、「ここがあの石狩川の出立の地であったのか」と大変驚きました。町では知らない人も多い

ようだけど、私は「ここの先祖の人たちは凄いんだ」とずーっと思ってました。

現在、岩出山と当別は伊達繋がりで姉妹都市です。そのご縁で私たちの道の駅には、北海道当別にある

チョコレートメーカーROYCE’コンフェクトの販売コーナーがあります。ロイズチョコレートは北海道以外では

売られている場所が少ないので、たくさんのお客様がロイズチョコレートを買いに来られます。

 

東北大震災が起こって間もなく、ロイズは多量のチョコレートを沿岸で被災した方たちのためにと北海道から運んできてくれました。

そのチョコレートを沿岸部に届けに行った道の駅社員そしてよっちゃんたち出荷組合役員は、被害の状況

に衝撃を受け、チョコレートは配れるような状況ではなかったのですが、そこから何ができるのか。何を

したらいいのか・・・。と考え妄想し、新聞バッグを作って仕事にする海山ネットワークが生まれました。

いわばロイズチョコレートは海山ネットの産みの親。

そんなことを思っているところに、小さな出来事がいくつか重なってその結果、海山はロイズ社から新聞バッグの注文を頂けることになりました。

まだ何もわからない雲を掴むような話なので、この度、いろんなことを知るために当別のロイズ社ふと美

工場にお邪魔することになったのです。

 

と、なんと、ロイズ社の工場は、あの『石狩川』の著者、本庄睦男の生誕の地に建っているのでした。

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ご案内いただいたO次長のお話では『石狩川』の文学碑もあるとのこと。

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こんなところで、大昔に読んだ小説『石狩川』と本庄睦男とめぐり合おうとは・・・。意外や意外です。

本庄睦男のお父上は佐賀藩からの入植者とのこと。またもや偶然に私も佐賀藩の下級武士の末裔。

佐賀の乱で命を断たれた係累の子孫である私は、歴史が違っていたならば、私とて当別生まれであったかもしれない、と不思議な感慨を持ちました。

石狩川、スウェーデンヒルズを見せて頂いた後は、岩出山藩主従が不屈の魂と精神的団結で切り拓いた

当別の町に案内をしていただきました。