秋刀魚

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今が真っ盛りの西洋朝顔、ヘブンリーブルー。

西洋朝顔は日本の朝顔とは違って昼間も咲くので、日中華やかです。茎が何メートルにも伸びて
長い間咲いています。

今日は、長男の嫁さんから「早く行ってくださいよ」と、行く場所を番号順に並べて書いてくれた紙を持って
自分が世帯主になる手続き、つまりは未亡人になる手続きに行きました。

けっこう時間かかった。

町の役場に行って、年金事務所に行って、病院に支払いに行って、とあちこち行ったら夕方までかかり
ました。
生まれて初めて世帯主になりました。世帯主といっても一人だけど。世帯に私は一人なんだけど、
世帯主全部の住民票が必要だとのことで、へーえ、そういうもんなのか、となんだか、よくわからんことが
多い。

嫁さんが書いてくれた紙頼りで、そのとおりに動いていたら、役場の係長さんが覗き込んで「凄いですねえ」

「凄いでしょう。係長さんと同業なので、実に詳しく忘れもののないように書いてくれてます。有難いことで」

年金をもらう前に一度行ったことがある年金事務所。あれから5年以上は経っているわけですが、
変わった。雰囲気がフレンドリーというか、職員さんがにこやか。変わる原因はいろいろあったと思うけど 廊下ですれ違っても「こんにちわ」という具合で、雰囲気は無愛想よりもフレンドリーのほうがよいので、よかったです。

これが都会なら人の数が多くて、順番待つのも大変なんだけれども、ここが田舎のいいところで、
混んでません。あまり待たずに手続きが終わりました。

診断書をあまり見たことなかったけど、今日よく見てみたら夫の病気は転移性の多発性肝臓がんだった。
多発性だったのかと、初めて分かります。
死ぬ、生きるという話は二人でよくしていましたが、70歳過ぎたら「どうやって死ぬかをよく考えるけど」
と言ったら、「うまく死ぬというより、人間はこうやって生きているのかという実感のほうが強いよ」と言って
ましたっけ。

平成22年の発病。市の検診で見つかりました。
がんになっても手術を受けても、全然悔やむこともなく病気の話もせず、普通に暮らしていましたが、
がんになってからのこの4年は、どのときよりも具体的に体が生きる、人が生きる、という事実に向き合った時間だったのかもしれない、と今思います。

 

 

道の駅の直売所に行くと生産者の仲間がいます。
「あなたにあげるんじゃないよ。だんなさんにあげて」とサトーさんがいんげん豆をくれました。

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二人で野菜を作って二人で収穫して、ご主人が軽トラを運転して、奥さんが助手席に乗って、いつも二人
一緒のサトーさんご夫婦。85歳くらいになられると思います。直売所に来ると、足が悪い奥さんは椅子に
座って私たちとおしゃべり。だんなさんは野菜をずらーっと空いているところに並べて値札貼り。

私はいつもなんだかんだと売り物野菜をもらってばかりいます。せっかく作ったんだから「売って」と言うと、必ず「そんなことは言うもんじゃない。黙ってもらうもんだ。真山の人間は」と言われます。真山というのはサトーさんや私が住む集落。

いつまでも元気で長生きしてほしいご夫婦です。

 

南三陸では漁ができないので、北海道で秋刀魚船に乗っているショーエイさんから送られてきた初物の  秋刀魚。

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奥さんのたかちゃんが届けてくれました。

青いウロコがピカピカしています。
マグロを獲っていたショーエイさんがどんなに張り切って秋刀魚船に乗っているんだろう、とショーエイさんのいかにも海の男らしい風貌が目に浮かびます。

 

オトーサンがいないので、自分で3枚におろして骨もとって、5歳孫にも食べさせました。
仏前にもあげました。                                                     「オトーサン、ショーエイさんの秋刀魚だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

秋刀魚” への1件のコメント

  1. 季節感あり、人の暖かさあり、それが地方の恵だな、、、。
    と、いつもブログよみつつ、感じます。
    見事な、花と秋刀魚と、、、こっちまで秋が届いた気分です。

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