美瑛

パッチワークのように美しい畑の風景で有名な美瑛町。十勝岳の麓に広がる広大な丘陵地帯。

行けども行けどもまっすぐな道は美しい畑の中を走り、原生林の中を貫いて走り、富良野から40分ほど。

わあ、きれい!、わあ、凄い、わあー、広い!

この貧弱な私のボキャブラリー。出てくる言葉は、このみっつの繰り返し。

わあーわあー嘆声を上げながら、美しい田園風景の中を探し探しして浦田ご夫妻が「ここが原点だ」と薦めて

くださった「拓真館」へ。

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「拓真館」は美しい美瑛、富良野の風景に魅せられ写真を撮り続けた風景写真家「前田真三」氏の写真が

飾られたギャラリーです。元は廃校を利用して作られた、と説明があるけれども、周囲の樹木のあまりの巨大さに

いったい何時ごろからその学校はあったのか、と不思議な気持ちになります。

冠雪の十勝連峰、残雪、そして青い麦畑。黄金色の麦畑、白や青の花が咲き乱れるじゃがいも畑に丘を覆いつくす

ラベンダー。飾られている写真は四季折々。ここも多くの中国からのお客様がみえていました。

 

「優しい時間」は今から10年前に放映された倉本先生のテレビドラマです。主役は寺尾聡、なくなった奥さんを

大竹しのぶ。父親と断絶したままの息子を嵐の二宮和也という配役でしたが、そのニノ君が美瑛で修行している

窯元が美瑛の「皆空窯」。みやこさんによれば「なかなか面白いものが置いてある」というので寄ってみることに

しました。

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ほんとにドラマの中のまんまの窯でした。 この皆空窯、みやこさんが言われた様に面白いです。外周りも

面白いし、ギャラリーに展示された作品も素敵で面白い。値段も高いんだけれど、なんと私はドラマの中で

ニノ君が作った(断絶していた寺尾父さんに贈った)カップをゲット。

こっちがギャラリー。

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これ、ニノカップ!

私にとってはけっこう高価。何故に買ったのかわかりません。でも買ったんだから、これでじっくりコーヒーを

飲みます。

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「青い池」に行くことにしました。 急に脚光を浴びた新しい観光場所のようです。

きれいなんだけど、なんか怖いようなそんな場所でした。

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美瑛のパッチワークの丘へ。

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ケンとメリーの木

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「森の時計」はドラマ「優しい時間」で交通事故で妻を亡くした主人公が妻の故郷富良野で開いた喫茶店。

ドラマが終わった後も「森の時計」はそのまま残り、カウンターの中ではプリンスホテルのT倉さんがコーヒーを

入れてくれます。

その前に、プリンスホテルの脇にあるドラマ館(ドラマ「北の国から」のゆかりの品物が所狭しと並んでいます)の

正面になんと、南三陸のけいこさんが作った新聞バッグが白樺の皮のガンピを入れて2個並んで展示されてました。

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海の手山の手ネットワークのチラシもこの通り。売れてるんだろうか。心配だけど嬉しいしやらなんだか面映い

やら。

「森の時計」のカウンターで半年ぶりにT倉さんとお話をしながら秋に食べられなかったホワイトシチューの夕食。

 

ホテルの狭いお部屋の床に足の踏み場もなく広げた今日刈り取ったラベンダーに囲まれて今夜は寝ます。

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富良野へ

二日目

昨年の秋に次いでまた今回の富良野滞在でもお世話になる喫茶「くるみ割り」のオーナー浦田吉氏と奥様の

みやこさんは、「くるみ割り」を拠点として「暮らしステーション」という地域に根ざしたさまざまな活動をして

おられます。

そのひとつが「フットパス(footpath)」。イギリスを発祥とする地域の風景を楽しみながら歩く小径という意味だそうです。

浦田吉氏が研究されたジエントロジー(老人学):老人の加齢を前向きに捉えるという学問から一歩進んで、大人も

子供も老人ものんびりお話しながら一緒に歩きましょう、というフットパスが今日催されることになっていて、みやこ

さんのお計らいで黒田さんも私も参加させて頂くことになりました。

集合場所の「くるみ割り」から車で少し走ったところにある町営ラベンダー園。

横浜から来たご婦人2人、京都から北海道に来て、ゴルフ三昧を楽しんでいるご夫婦。富良野在住の方々。

東京やその他の土地から移住して来られた方々など、子供も含めて総勢10人余り。浦田さんから土地の話、樹木

の話、連なる富良野の山波の話など聞きながら、歩きます。

ラベンダー満開の町営ラベンダー園は町営スキー場でもあるので、各自リフトで丘の上へ。

今日はものすごく良い天気。朝から雲ひとつなく青みを帯びた十勝連峰、富良野岳がくっきりと見渡せます。

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ここで衝撃的なお話をまず最初にうかがいました。

富良野でラベンダーの栽培という偉業をなしとげられたファーム富田の富田氏が亡くなられたとのこと。

北海道から帰って初めて富田氏のお写真を見ました。満開のラベンダーの中の穏やかな笑顔。選んだようにこの

ラベンダーの花開くときを待って旅立たれるとは。

 

丘の頂上からフットパスが始まります。

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「ほら」と黒田さんが見せているのはドロの木。余りにも大きな木なのでその実体が解りかねますが、白い実だか花

だかはふわふわ白い綿のよう。

北海道の森は本州とはまったく違う種類の大木で形成されているのが、とても興味深いです。

松の種類も違うのでマツボックリが細長かったりちっちゃかったりでどれもこれも拾って持ち帰りたい。

林の中の花もガーデニング素材の花が普通に咲いています。

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隣りを歩く人と四方山話をしながら歩くこと約2時間弱。最後はナナカの花園の到着しました。

ここでは1人500円を払ってビニール袋をもらい、ラベンダーを刈りたいだけ刈り取ります。

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ラベンダーを頂いて今日のフットパスは解散。一緒に歩いた皆さんとはここでお別れです。

 

これで午前中の行事は終了。

午後は美瑛に行くことにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

富良野へ

海山始まって4年目にしてやっと、みんなで慰労兼研修の旅へという目標が叶いました。

行く先は、昨年の秋に行った富良野へ。初冬の富良野も美しかったけれど、ラベンダーの花咲く富良野を

見てみたい。

ということで本来なら2泊3日の旅程ですが、仕事が休みの土日をプラスして黒田さんと私のみ2日前に先行。

よっちゃん夫妻は月曜日に富良野で合流します。

 

1日目

朝仙台空港を発って、お昼前には新千歳空港着。レンタカーを借りて、前回、前々回とは違う山越えの一般道、

千歳、岩見沢、三笠というルートで富良野に向かうことにしました。黒田さんにとっては30年ぶりくらいの北海道

の旅だそうです。

岩見沢の町外れ、小高い丘の上に位置する「夕日が丘レストラン善生」で昼食。丘の上から遠く石狩平野を

見下ろすたぶん夕暮れ時には美しい夕日が見られるレストランなのでしょうが、経営は4代目善生農園主。

自家製お米と野菜が新鮮で、日替わりランチのビーフシチューの大きなお肉がふわふわに柔らかい、大変美味しい

お昼ご飯をいただきました。

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富良野へ入ったところでまず最初のラベンダー園、ラベンダーの森へ。

憧れのラベンダー、咲いてました。ラベンダーは濃紫3号早咲きとオカムラサキの2種類。濃紫3号は見ごろ

だけれどオカムラサキはあと1週間というところ。

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富良野で待っていてくださるのは、30年来続く喫茶店「くるみ割り」の奥様みやこさん。倉本聰先生のドラマ

「北の国から」が始まる前の年にオープンしたくるみ割りは「北の国から」のスタッフの拠点のような場だった

のだと思います。昨年の秋には蔓が絡んでいた「くるみ割り」の壁は緑色の山葡萄の葉に覆われていました。

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お店の斜め前に立つ大きな大きな木。北海道ではなにもかもが余りにも大きくて驚かされます。

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くるみ割りのお店の中の壁。

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みやこさんと明日からのスケジュールなど暫くお話した後、今夜からの宿B&B富良野へ。

夕食はB&Bのご主人から紹介された食べ物屋さんサンジンへ。これまた大変なボリュームのメンチカツ定食

でした。

今日の印象。7月の始めとはいえ、この先を予感させるように観光客が多い。周りで聞こえてくる言葉は

ほとんどが中国語で、たまに日本語を聞くと「え?日本人?」と振り向きたくなるくらい中国からの観光のお客様

が多いことを実感しました。

 

明日から富良野で過ごす日々が始まります。楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よっちゃん弁当&明日から北海道

昨日のよっちゃん農場のブログで見たよっちゃん農場のお弁当。

感心しました。実に芸が細かくてサービス精神が満載にこもっている。この真心のこめ方は当のよっちゃん

自身が気がついていないかもしれない。

おかずもそうですが、弁当を包む包み紙には、この豆腐はこの町の誰が作っていて、この漬物は何処の誰の

制作でとよっちゃん自身のイラストで細々と書いてある。こういうのって、妄想はしてもなかなか実行は普通は

難しいんだけど、よっちゃん自身がこういうの作るの好きなんですね。好きでよかったなあ、と思います。

先日よっちゃん農場に行った時、これから百貨店で販売するトウガラシの袋を見ました。当然これも自作。

封筒キットで1枚1枚作ってイラストまで描いた作品でした。そういえばこのお弁当の箸袋もよっちゃん農場の

お弁当とちゃんと書かれてました。

写真に作っているみっちゃんの手が映っているけど、ほんと、魔法の手だね。畑で種蒔いて、手入れして育てて

収穫して加工して容器に詰めて蓋を閉じて紙でくるんで紐で結んでラベルを貼って、車で運ぶという行程を、全て

二人の手でやっているという凄さ。

お客さんには見えていない部分だけれど、宣伝したいくらいの手にこだわった手作り商品。

娘がこんなお弁当なら、「私も食べみたーい!」と言ってました。

いつか私も注文してみよう。

 

昨日は孫の誕生日。早いもので7歳になりました。

お昼のうちに用事を済ませて夕方には誕生パーティの買い物に行って、戻って日があるうちに気になっていた

ブルーベリーの収穫。

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去年は採らない間に動物に食べられちゃったから、動物分を少し残して人間用の採ります。

夜は買ってもらったオモチャに夢中で用意した食べ物はろくすっぽ口に入らないうちにハッピバースデイの夜は

過ぎました。

 

さて明日からまた北海道です。

北海道へ行くためにあれもこれもと仕事を終わらせ、どうにか安心して5日間の富良野での時間を楽しめそう

です。お餅は来週の水曜日までお休みします。ブログもお休みします。

1年に1度の海山夏休み研修に行ってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雨の日

今日は朝から雨。本降り。

秋に計画している「海山マーケット」のよっちゃん作成企画書をあやさんに届けに鳴子温泉玉子屋さんへ。

今日は加美農業高校の研修生が来ていて厨房で実習をやってました。話は脱線するけれどこの加美農業高校

一度行ったのですが、広い。とにかく広い。当然宮城県では一番、日本でも北海道に次ぐくらいの広大な敷地の

学校だそうでまだ未開、手付かずの土地がたくさんあるんだそうです。生徒たちがりんごを作っているので、りんごジュースを買いに行きました。

あんまり広くて牛とかりんごの木とかよりも生徒がぱらッとしか見えないので、この学校来る生徒がいるのかな、

と余分な心配したけど、玉子屋さんの研修生は可愛らしい女の子だった。安心した。

 

さきほど畑の家の住人よりtel。駐在さんが来て「上街道(芭蕉と曽良さんが歩いた道)の入り口付近に熊の親子

づれ発見。戻ってきたようなので気をつけてください」とのこと。

「戻ってきた」って、ということは棲み家は私たちと同じ真山で、ちょっと出かけていたってこと?

真山は竹が多いので竹の子がある間は、熊は離れませんよ、とは聞いてました。だからいるのね。竹の子は孟宗

から始まって今は破竹(淡竹)の時期。熊がいるところでは畑のとうもろこしやかぼちゃはまず必ず食べられちゃう。

当然りんごも桃も栗も蜂蜜も熊さん親子の好物。道の駅生産者のTさんは去年養蜂箱を壊された、とカンカンに

怒ってましたっけ。

ここに越してきた時駐在のセイノさんに言われた「真山の熊はいい熊だから。悪さはしないから」という言葉を信じて

出会わないように気をつけて、竹の子シーズンが終わるのを待つことにします。

 

忘れないように書いておきたいこと。

6月28日の日曜日はイベントが三つも重なりました。

鳴子温泉の食楽市、加美郡宮崎町の夕焼けマルシェ、美里町のラベンダー及び薔薇祭り。

どこに行こうかと迷いましたが、海山女子部は加美郡でも相当山奥にありながら春は雪溶けの時期から「雪溶けマ

ルシェ」そして6月には「夕焼けマルシェ」と魅力的な名前の市をたてて、仙台圏からのお客様を呼んでいるらしい

マルシェ見物に行くことにしました。

あいにくのザーザー雨降り。

せっかく宮崎まで来たからと陶芸の町宮崎ならではの「切込焼記念館」を先に訪問。これが木造の立派過ぎる

くらい立派な建物でびっくり。中の展示も素晴らしいものでした。隣接したユーランドという温泉施設には温泉プールが・・・。

雨が降らないときにもう一度来たい。

そして目あての夕焼けマルシェは?

大きな公民館施設の部屋を分けて食べ物部門、手作り小物部門、畳部屋の休憩コーナーとあり、お手伝いは

学校の子供たち。こういう手作り感はとても好感がもてます。

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あまり行く機会がない加美町の豆腐やパンなどどっさり買って、今日の海山女子部見聞行は終了。

 

そして行きたかったけれど行かなかった美里のラベンダー祭り。

石巻に近い田んぼからだいぶ入った山を切り開いた実に解りづらい場所なのに、植えたラベンダーは大半が昨年

の春に穂刺しした若い株なのに、なんと500名もの人たちがラベンダーの花を見にこられたそうです。大成功だった

~、と関係者の人は喜んでました。

みんなどこかへ行きたいのね。だから気持ちが嬉しくなるためにお花を見に行くのね。

岩出山の隣町一迫町ではあやめ園と広大なユリ園の花々が今盛り。加美町のやくらいガーデンでは芝桜が終わっ

た今は薔薇とハーブ。そしてこの先のコスモス。三本木はひまわりだし、松山はコスモス園。隣町栗原ではお盆前

に日本一と言われる伊豆沼、内沼の蓮の花が開きます。

ああ、やっぱがんばってラベンダー育てよう。

春は田んぼに蓮華草の種蒔いてれんげ畑。夏は高温発芽の紅そばの種蒔いて紅そば畑。藍の種蒔いて藍染め

をやりましょう、というのもいいなあ。藍の花も朱色で紅そばそっくり。

とはいえ、歳をとり過ぎた。気持ちだけ「いいなあ!」というところです。