南三陸へ

4月9日。入学式の翌日は、お天気がいいので「間に合うか、間に合うか」と気になっているもじゃくり新聞バッグの

回収に南三陸に行くことにしました。

本当はその前に、3月の雪が降る日に木の切り株にぶつけた車の修理と、タイヤ替えをやりたいんだけど、なんせ

寒いので、このままタイヤ替えちゃっていいの? という気がしてやめました。

ごたごたやってたら遅くなって午後2時に出発。まっすぐ行けば1時間半で着く距離。が、眠くて眠くて危険状態に

なってきたので、途中の道の駅「もっこり」に寄って売り場視察。きれいな野菜がそろってます。種類が多い。うちの

道の駅より品数が多いです。負けてるね。おばあさんへのお土産に地産のいちごを買ってGO!

 

道中やたら見るのは水仙。植えた水仙、植えないで勝手に球根増やして咲いてる水仙。民家の庭も畠も田の畦も

川土手も白や黄色の水仙だらけ。佐沼の北上川支流の橋の下にはひと塊り、居残りの真っ白な白鳥の姿が見え

ました。

 

たっぷりの水をたたえた今日の北上川の美しいこと!北上川はほんとうに大きな大河です。紅色や白の梅は満開。

桜はちらほら咲いているとこいないとこ。木々の芽吹きはもう始まっていて、森や林はうっすらと萌黄色です。

今年はいつもの年より季節の動きが速い。でも温度は冬に戻ったように寒い!

 

そして南三陸志津川へ。このかさ上げした赤土色の山が連なる景色は、なんといおうか、感想の言葉が出ません。

海は見えなくなった。見えるのは一段ではなくて2段とか3段とかに積みあがった茶色の山。行列するダンプカー、

大型トラック、パワーシャベルや他の重機類。高い山の上にちらりと見え隠れする新しい住宅。これを復興が進んで

いるとかいないとか、理解不可能。 ただただすごいなあ、と思いつつ車を進めます。

 

途中休憩したので4時になってけい子さん宅に到着。わお!、しばらく来ない間に、向かいの造成地には数棟、新

築の住宅が立ち上がっていました。

けい子さん宅ではわかめの仕事が終わって、これからはメカブの収穫が始まるとのこと。いつもにこにこ穏やかな

おばあさんと娘のサオリちゃんと一緒につかの間のお茶っこタイムを楽しませて頂いた後、車にぎっしり新聞バッグ

を積み込んでもらってUターン。

今度は眠たくならずに6時半に大崎到着。

これから積んできた新聞バッグの検品作業に入ります。

 

今日見た志津川から歌津に向かう国道45号線の風景を見て思うこと。

すごくお金かかってると思う。これからも。でも一方で被災した東北各地の小中学校の建設は遅れている。

このままだと、仮設を出られないまま小学校、中学校を卒業する子供たちがたくさん出てくると思う。

グラウンドもないし、家に帰っても遊ぶ空間もない。みたいな状況は今も続いているんだけれども、そっちの

ほうは後回しなの?

何よりあのかさ上げの土地は何になるの?と土地の人に聞くと「解らない」と答えが返る不思議。

「町とかショッピングセンターができる土地じゃないの?」と聞くと「違うよ」と答えが返る不思議。

 

いや行く度にふしぎだなあ、と思います。

あのたくさんのダンプカー、トラック、パワーシャベルや重機類、工事の人たち。視界の全部がそればっかり、というと

ころを走っていると、なんか胸がざわざわしてきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おめでとー!! 一年生

寒ーい! 関東地方では80年だか90年ぶりだかの雪ということで、今日娘の入学式を迎える息子から

「吹雪だ」とメールがきました。

今日4月8日は孫の小学校入学式。こっちは男の子で千葉にいる同じ年の女の子の孫も入学します。

梅は満開。桜はまだ。うちで満開に咲いているの桜と同じ仲間の小さいりんご、クラブアップルの花。

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朝のお餅仕事を大急ぎで片付けて、小学校へ向かいます。入学式に参列するのではなく、幼稚園の卒園のときと

同じく写真係り。

新1年生は9人。女の子が6人と男の子が3人。最初に男の子は一人だけ、と聞いた時には思わず一迫小への越境

を考えたけど、その後男の子の転入生が2人増えてめでたく3人に。

学校は家から車で5分。車が危険だからなのか、熊が出没するからなのかよくわからないけど、ここは車通学です。

幼稚園の時とは雰囲気が全然違う山を背にした学校。全校生徒で50人きれるくらいなので、高学年のお兄さん、

お姉さんがよく面倒みてくれるとのこと。

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ここで学ぶのは2年間。その後はこの町に五校ある小学校は統合されることが決まっています。

子供が急速に増える見込みはないものね。ここは9人でも隣の集落の小学校の1年生は3人。その向こうは5人

ということで、統合は免れない状況です。

お昼までの入学式が終わって、ランドセルを背負った孫が戻ってきました。

そして頂いたものをたくさん、見せてくれました。

何十年かぶりでみる小学校教科書の絵の美しさにびっくり!今の子供はこんなに素敵な教科書でお勉強

するんだ!進化したものですねえ。そして野球の楽天チームからは楽天の帽子。ディズニーランドからは

被災地の新一年生にディズニーの文房具。そして極めつけの記念品は、自治会からの熊よけベル。

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これ、冗談ではなくて大真面目なんです。

「去年は熊は15回出ました。みんなランドセルにこの熊よけベルをつけてください」と先生のお話があったそうです。

これまで遊んでばかりいたけど、ここからお勉強もしてもらわなくては。

 

翌朝、初めての登校。

学校に行くのが楽しそうーーー!!

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納品間近。

昨日は雨。今日はからりと晴れない曇り空。夜になって小雨。

気温が下がって寒い。

海山雑用部長よっちゃんは、インフルエンザB型の予後。

入れ替わって奥さんのみっちゃんが今日からインフルエンザBに突入。

ということで、大震災翌年から復興支援として大量の新聞バッグを注文してくださった高知銀行さんの3度目の

納入期日が迫り、なんとなく私の心は落ち着きません。というか「間に合うかなあ」「間に合わないんじゃないかな

あ」という不安が胸をよぎって、うん、やっぱり落ち着かない。

 

インフルエンザ中であっても、よっちゃんはパソコンで必要な連絡などはやってくれています。

新聞でバッグを作るんだもの。その数を折り手さんに頼めば、べつに難しいことはないでしょ?

落ち着きの悪い私にそう言ってくれる人もいるのだけれど、新聞バッグはできあがってきちんと見なければ糊貼りが

足りなかったり、逆に多すぎてくっついて剥がれなかったり、取っ手がでこぼこだったりと完成品にしては「うん?」と

いうようなのが数出てくるんです。その数が多量だったりすると致命傷になる。

南三陸、石巻、古川、その他で作ってもらった新聞バッグを集荷して、検品して、袋に詰め、シールを貼り、海山

ダンボール箱に詰めて発送するまでが全工程。

 

今回は時間切れになるかもしれない、という思いと、もうひとつ高知銀行さんのお仕事は最初に3年は続けますと

仰って頂いたとおり今回で3年目ということでこれが最後。その思いもあって第1回目の被災の翌年と同様、

四万十の折り手さんにも応援をお願いしました。

もともとこのプロジェクトは高知県四万十の元祖新聞バッグチーム、四万十ドラマの事業で、東北支援のために

企業ノベルティとして高知銀行さんに繋いでいただいたお仕事なのです。

 

1年目は四万十チームの応援も得て無事納入。しかしこの時は、新聞バッグ作りが本職ではない私たちは実に

苦しかった。でもそのお陰で力を抜くことを知り、目標は復興支援ではないことも分かってきました。そして2年目の

昨年は海山だけで無事納入。そして今年は最初の時よりだいぶ少ないけれど四万十の応援を得てたぶん無事納

品、ということになろうとは思うけれど、ほんとうにほんとうに有難いことだったと感謝しています。

数が多いので最初の年、まとまった金額の折り賃をみなさんに渡せるので感動したものです。まだお仕事がない

時期だったから。

海山ネットワークとしてなかなかお礼を申し上げる機会もないのですが、ありがとうございました。

高知銀行さま、四万十チームのみなさまに心から御礼を申し上げます。

 

そして時を同じくしてNPO津屋崎千軒の山口代表にも春のよっちゃん祭で(海山雑用部長よっちゃんとは関係ない

祭です)販売される新聞バッグを多量ご注文いただいています。こちらも3度目です。昨年は福岡の津屋崎に

お邪魔して楽しい時間を過ごすことができました。納期に遅れないようにしっかりした品物を作って納品したいと

思っています。

ハラハラしていても仕方がないので、さて、腹を据えてがんばります。

 

全然関係ない話だけれど、今日のニュースの菅官房長官と沖縄知事の会談について。

知事が指摘された何度も菅氏が発言する「粛々と」というあの言葉。私あの「粛々と進める」という言葉の使い方が

「なんと強引無礼な言葉の使い方か」と嫌いだった。日本の現政府はしょっちゅう言うじゃないですか。

太平洋戦争直前生まれで戦後育ちの私は、沖縄知事の仰ることの全てはよくわかる。納得できます。

そのうえに「粛々を言われれば言われるほほど心が離れる」と指摘をされたので、胸がすいた。

詩吟の「川中島」で「べんせいしゅくしゅくよるかわをわたる~~」というのがあるけれども、「粛々」というのは

ひっそりと静かなさまを言うんでしょう。相手は命をかけてモノを言っていても、ボクらにとってはそれは雑音と

同じ。動じず静かにコトを進めます、と言っているんだね。

知事の指摘に対してして菅氏、即「これから「粛々は使わない」というのは、お手軽というのか。普段から考えて

モノ言ってないのか、わざと言っているのか、なんなんだろうねー、と思いました。

 

べんせいしゅくしゅく~~よる~かわを~~わたる~~~・・。節まで思い出してきた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不意打ち「よっちゃんのインフルエンザ」

朝一でよっちゃんからメール。

「インフルエンザに罹りました」

ちょっと待って、ちょっと待って。今日はインフルエンザなんぞには罹っていられない日なんですよ。

まず、夕方5時から道の駅出荷組合のミーティングがある。これ、仙台からファシリテーター兼編んだもんだらの代表

安立さんに来て頂いてこれからの販促についての講義をやってもらっているんだから、休めないでしょう。

そのうえに今日明日にも決めなければならない海山仕事がいくつかある。え~え~え~~??

 

このニュースに対する関係者の反応が面白かった。

「エイプリルフール?」と聞いた人が数人。4月1日だから嘘ついてる、と思ったらしい。

「どうしたら今頃罹れるの?どこに行ったの?」というのもあった。

 

ともあれ、新聞バッグの仕事をいくつかこなした後道の駅へ。

先に黒田さんと富良野グループのお仕事の打ち合わせ。黒田さんがとても微笑ましいお仕事をしてきました。

これ富良野からのお仕事の新聞バッグなんです。

形を決めよう、ということでこの2サイズがサンプル。本当は日本の北海道の新聞で作るのですが、これは違う

新聞で作っています。

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両方ともに中味を説明するタグがついているのですが、黒田さんが作ったタグの文言が秀逸で、笑ってしまいました。

ここでの公表はまだできません。

 

ミーティング開始。部長のよっちゃんはいないけど、道の駅の直売部長の進行とワークショップ形式で参加者全員

の希望や思いを整理整頓してまとめてゆくという安立さんの手腕とで、会議は和気藹々と進みます。

よっちゃんが新しい年度に向けて新しいやり方をと始めた部会は4回目で、これまで顔を合わせることもなかった

部員同士が話すようになり、個人の売り上げを上げるという目標のみではなく、直売所全体のバランスや売り方を考

えるチームとしての動きが活発になってきました。なによりみんなの笑顔と活発な意見がこれからへの意欲を物語っ

ています。

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模造紙に貼り付けたこの付箋の数!

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この付箋をひとつひとつ検証して実行に移していけたら、きっと道の駅直売所の工芸品のコーナーは、魅力的に

様変わりするでしょう。

 

昨日までの桜の蕾も膨らむような暖かさは、今日はお休み。少し肌寒くて雨。

球根が落ちた水仙テートテートが咲いてきました。白がのぞきこんでる!DSCF0126