商品を作る

4月20日頃から萌え出した新芽。
1ヶ月で我が家の窓の外は緑一色。冬の間は木々の間から見えていた下の道路は
緑に隠されてすっかり見えなくなりました。

長いゴールデンウイークが終ったら、母の日。

今年はこんな母の日カーネーションを子供から貰いました。

年々歳々、売っているものの形は変わっていくけれど、母の日カーネーションも
昔とはすっかり様相が変わって、このブーケ、冷たくふよふよしたお尻の辺りを
触ると、ゼリーかなにか使われているのかなあと、花屋の母はそんなことが気に
なります。勿論とても可愛らしいのですが。

右にあるのは私は野田さんと一緒にワークショップで作ったハーバリウム。
近頃流行りのハーバリウム。「植物標本」というのがハーバリウムの意味という
ことだけれど、このビンの中身は「植物標本」ではないね。

本当のハーバリウムはほんとうに植物がぎっしり入った標本みたいで魅了されました。
自分が作った花や野草や野菜で「植物標本」ができるなら、そんなハーバリウムを
作ってみたい。

標本ではなくてこのところ翻弄されているのがタケノコと蓬。

今年から裏山の竹林のタケノコを直売所で売り始めた花栽培のYおじさんの、売れ残り
だったり売らなかったしたタケノコを、竹林から運んできては、お餅用の餅米のとぎ汁
で茹でるのが日課になりました。

何するったって当てはないのでけれど、食べられるのを見捨てるのは勿体ないので
茹でては東京や富良野に送ったり、主食のようにタケノコを食べたりしつつ、この
タケノコを長期に保存するにはなどと頭をめぐらせます。

しかし今年はタケノコのあたり年なのか表年なのか、タケノコを茹でるようになって
みて初めて、タケノコってのはこんなに出るものなのかと・・・・。
採る人の重労働、タケノコを茹でて調理してビン詰め加工にしてと、毎日タケノコ仕事で
重労働に労働を重ねるよっちゃん農場、よっちゃん夫妻の疲労に思いを馳せたします。

そして蓬。

東北のこのあたりの蓬はとてもきれいです。
元からここに住んでいる人は当たり前のこととして気付かないだろうけれど、蓬をたまに
見かけるところといえば犬が散歩する小さな公園だったり、舗装されてない(滅多にない
けど)道っぱただったりの埃にまみれた都会の蓬と較べると、緑濃く清潔でとてもきれい。

土地の主以外には、熊や猪、狸に鹿くらいしか歩かないこの地の畑や野原の蓬は、採らない
のは勿体ないほどきれいで、野田さんと相談して採る作戦を開始しました。

私は採って茹でて潰して蓬のお餅に。
野田さんは現在研究中の温泉熱乾燥で蓬のお茶に。

大量に採って茹でて、温泉熱で2日。乾燥させると乾燥蓬のできあがり。
そのまま飲むのもよいけれど、蓬パウダーにして使い手をよくしよう、と乾燥蓬を粉々に
するミルにかけたら、もこもこふわふわ、と出てきたのは百草(モグサ)。
パウダー少量、ふわふわモグサは大量で、初めは何か判らずモグサ茶を飲んだりして最後に
落ち着いたのは蓬茶。モグサは精度を高くするとお灸用になるそうです。

みんなで協力して細かく揉んで袋に詰めて蓬茶ができあがりました。
この蓬のお茶は野田さんの東京マルシェでの商品。

東京でお客様に試飲してもらったら好評だったそう。

パン工房「蒼い虹」のパン職人じゅんこさんは、南三陸の新聞バッグ作りのエキスパート、
けいこさん宅(本業はワカメ養殖)のワカメを乾燥させて細いねじねじ、ワカメ入り
グリッシーニに。
そして新聞バッグ講師黒田さんは、庭の八重桜の花で、桜のお茶に。

桜茶は凄くいい香り。
もったいなくて飲めないわ!

この辺りの生活のなかにある資源を使う商品作りはこれからも続きます。
頭も体も使うけど、楽しい作業です。

 

 

 

 

 

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