那須の修道院へ

このところ3、4日置きにあっちに行ったりこっちに行ったりで、今日は那須トラピスト訪問。

去年は行けなかったので、2年ぶりに修道院のお友達に会いに行きます。お友達の名はeikoさん。

朝のお餅仕事を終え、古川から新幹線で新白河へ。

新白河で東京から来るお友達と待ち合わせて、タクシーで20分ほど走って修道院に到着します。

国道から修道院に至る静かな森の道に入ると、あたりは別世界。瑞々しい緑の森が続き、点在する

聖ヨゼフの山の家など広大なお庭は目立たないけれど、よく手入れされていて実にきれいです。

 

久しぶりの修道院。ここは正式には厳律シトー会那須の聖母修道院といい、「祈り、働け」という言葉を

モットーに朝早く起きて祈り、働き、早く眠るという単純な生活を修道尼たちは送っていて、食べるものは

出きるものは農業で自給、働く仕事は一般的にも有名なガレットというお菓子を作っています。

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壁で区切られていてよくは見えないけれど、覗ける部分で見る限り、薔薇のお庭が見事に美しそう。

「見て頂きたいんだけど」とeikoさんは言うけれど、おおっぴらに一般人に見せる、ということはない

ようです。

 

修道院の正面玄関のベルを鳴らすと、何年も前からおられるシスターが出て来られました。

売店担当かどうかは解らないけれど、ガレットやお土産を買うときにはこの方にお願いします。

修道服の色はグレー。eikoさんは白。どんな違いがあるのか解りません。初めて来た頃から較べると

だいぶお歳を召されたような感じがします。

今の時代、様々な心の事情で俗世を捨てて修道院に入る、というような方は少なくなっただろうから

私たちの一般社会の高齢化はこんな場所にも及んでいるのかもしれない。

 

ふた月ほど前、以前にeikoさんの著書「黄金の翼に乗って」のことを書いた私のブログを読んだ、という方

からメールが届きました。eikoさんがまだ修道院に入る前に親しくされていたご友人で、現在は ブラジル

在住。私のブログを日本の裏側のブラジルで見つけて連絡をくださるなんて、インターネットは

凄いぞ!と改めてその威力を思い知りました。どうぞ修道院にお出かけください、というわけにもいかない

ので、修道院の住所をお教えしたらブラジルからお手紙が届いたそうで、よかった、よかった。

 

私たちの訪問もそうですが、神への祈りと働く、のみの静かで単純な生活に、1年に1、2度、こういう

ハプニング的な出来事が起こるのも、eikoさんにとってはとても楽しみなようで、笑ってしゃべって

思い出話にも花を咲かせてあツという間に時間は過ぎ、お暇の時間になりました。

 

eikoさんのご主人は音楽界で偉業を遺されたマルセル・グリーリ氏。著名な方です。

そして私たち3人は渋谷のカルチャーセンターの教室生仲間。ご主人が亡くなられた後、トラピストに入って

祈り働く日常を過ごすeikoさんを1年に1度訪ねるようになりました。

 

来年また来る日までお元気でいてほしい。何時どうなるか分からない年齢の私たちは、お互いの切なる

願いです。そして1年に1度喧騒の俗世界から離れて、静かな修道院で過ごさせて頂く1日は、私に

とっても心休まる大切な時間。

宿泊施設があるこのトラピストは、宿泊されている旅行者の姿を見ることもあります。

 

新白河駅まで戻って新幹線に乗り、東京駅に着いたものの、夕方のラッシュ時の人混みの凄まじさに

恐れをなして、KITTE(元東京郵便局)上階の和食屋さんで夕食。

時間を稼いで電車に乗りましたが、まあ、乗車時間の長かったこと。久しぶりの夜の国電。人に揉まれ

ながらの立ちっ放しの1時間あまりはけっこう応えました。日頃から車ばっかり乗って楽しているから

こういうことになる。 反省!

明日は三鷹市にある中学校に打ち合わせに行きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

那須の修道院へ” への2件のコメント

  1. 突然の書き込みで失礼いたします。
    偶然このブログを見つけ、
    栄子さんをよくお訪ね下さっていたようですので!
    突然で驚かれると思いますが…

    12月9日(金) 12:20
    マリアフランカ グリーリ栄子さん 帰天されました。

    詳しいことがお知りになりたいようでしたら、
    私に連絡頂ければお話しさせて頂きます。

    1. 初めまして。宮城県大崎市在の曽木玲子と申します。
      栄子さんの件、ご連絡くださりほんとうに有難うございました。
      あまりにも突然で予測もしていなかったので、この返信も手が震えて
      間違いそうになりました。
      1年1回はお訪ねしてとてもとても楽しい時間を持ちました。今年もとても
      お元気でした。お正月には長い1年分のエッセイのようなお手紙をくださって
      いました。
      なぜ、突然に。いつのことでしょう。

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