作家の高田宏先生のエッセイ教室生が1年に1回発行する同人誌「みず」24号が完成して、その打ち上げ
に行ってきました。24号だから同人誌「みず」は24年間続いているということです。一口に24回といっても
始めた時には40代だった者は60代に、60代だった者は80代になる、ということで先生も生徒も80歳を
過ぎて、髪が真っ白という人も多くなりました。
私が40代半ばから通った東京渋谷の東急プラザにあったカルチャセンターBEはもう何年も前に渋谷には
なくなり、今は二子多摩川に移転したということですが、高田先生のお教室ももうずいぶん前になくなって
先生を中心とする同人誌「みず」の仲間が今も年1回秋に原稿を書き続けています。
カルチャーセンターのお教室で、もう実体はないのにこうして4半世紀近くも同人誌を出し続けている、とい
う例はあまりないのかもしれない。打ち上げはこれも24年間同じくらいの時期に、東急プラザ9Fの料理屋
「いらか」で開きますが、「いらか」の位置も外観も24年間ちっとも変わらない。同じお部屋の椅子に座って、
同じ外の眺めを見ていると「24年間も来てるのか」と不思議な気持ちになります。
1号から校正編集を担当してくださった第一印刷の新屋敷さん。退職なさってからもずーっと校正を担当
してくださり、毎回原稿を丹念に読んで、「みず」メンバーの一人一人の人生の紆余曲折も性格も呑みこ
んでおられます。
80歳を過ぎても現役の合唱団のメンバーであり、4つ子ちゃんを産んで若くして亡くなられた娘さんに
代わって立派に4つ子ちゃんを育て上げたおばあちゃま、Sさんと一緒に「ジョスランの子守唄」を合唱
してくれました。
教室もないのにこうして24年間も続けてこられたのは、高田宏先生の存在が私たちにとって大変大き
たからです。エッセイ教室生として先生の講義を聞いていた時の先生の言葉は今も胸底にしっかりと刻ま
れ、私たちが生きてくる道々の道しるべでした。
みんな歳をとりました。次回は25号。実に四半世紀。
少しお体が弱られた高田先生は「これはとてもとても凄いことですよ」と言葉を強めて喜んでくださいました。
是非とも25号を出さねば。先生にはなんとしてもお元気で過ごしていただきたい。
会が終わって、久しぶりに八王子の友人宅にお邪魔して泊まってきました。
15年間の田舎暮らしを終わらせて都会暮らしに戻った友人とご主人と、時間が経つのも忘れてお話し、
ほんとに楽しい時間を過ごしてさっき戻ってきました。しかし、東京は寒かった!人が多かった。雨が
ザーザー降ってた。
時々こうして古巣に戻って、元の仲間や友とゆっくり語り合う時をもつのも、今の日常の多忙さから離れて
心をニュートラルに戻す大切な時間なのだと思えます。
明日からまた日常のお餅やさんに戻ります。そして海山では関東から遠く東北まで修学旅行に来てくれる
海西中学校生徒200名に素敵な新聞バッグを一人残らず作ってもらう準備を始めます。
東北で豊かな楽しい思い出をいっぱい作って神奈川に戻ってほしいなーー、と思ってます。