忙しい一日

今朝も大雪でした。
坂の上にある家から出たことは出たけど(下りだからとりあえずは何もしなくても降ります)、
いったん下に降りると、決して登り返せないフカフカ新雪状態。スキーだったら最高だね!といった
雪質です。積雪40センチくらい。

除雪されて圧雪状態の道路を時速40キロくらいで走って道の駅でお餅の出荷。
もう1か所寄って、帰りたいけど、帰っても坂道を登れません。家の下の県道に置いときたいけど、
今日みたいな日はでっかい除雪車が行ったり来たりしているので、路上駐車は不可。

仕方がないので古川へ。イタリアへの荷物の梱包を進めなければなりません。事務所へ
向かっているところへお客様からの新聞バッグ大量注文。急遽事務局のKの事務所で
昨日南三陸から持ち帰ってきた新聞バッグを数えてダンボール箱に詰めて納入準備。

でも足りないのですよ。急遽、初めて住む鳴子温泉で雪掻きにつぐ雪掻きに追われている
南相馬のKさんに連絡して、家に戻って新聞バッグ作りの特訓を受けることにしました。
帰ってみると、よかった! 除雪が終わってました。
久しぶりに見るKさんの新聞バッグ作りの手技は瞠目!、端から端まで目配りがきいていて
おろそかな部分がひとつもない。これでも一応はインストラクターの認定を受けている私の
バッグ作りの手の甘さをひとつも見逃さず指摘してくれます。
「もしかして、Kさん、こういうの好き?ものを作るとか、工作するとか」
「うん、好き」と答えが返って来ました。

彼女が作る新聞バッグは寸法の乱れがなくきちっと揃って見事にきれいです。作ることが好き
なのだったら、もう少し内職代が高い品物だったらよかったのですが。
新聞バッグじゃ家計を支えるほどの収入にはならない。
先日事務所に手芸の先生が見えた時、Kさんは娘さんのアカネちゃんを連れてきました。
昨年の3月12日の夜、帰宅したご主人から「急いでバスに乗れ」と言われ、何が何だか
わからないまま、貴重品だけ持ってバスに乗ったのだそうです。それからもう1年近く経ちました。

そんなこと普通できます?
彼女たちは否応なくそれをやらざるを得なかったのです。
初めてアカネちゃんに会ったのはお母さんのSさんに「新聞バッグを作りませんか」と誘いに
行った鳴子温泉の駅近くの喫茶店でした。小学生のアカネちゃんは今よりだいぶ」幼く
見えたけれど、今ではずいぶん背が伸びてお姉さんになってきました。
国会で県で市で、復興だ、除染だと議論、討論ばかりしている間も、子供たちはこうして
大きくなっています。アカネちゃんを見ていると、大人には大きな責任があると思わせられます。

アカネちゃんは鳴子の学校に入って、アルペンスキーかクロスカントリースキーが必須科目に
なりました。ただいま特訓中。お母さんが四万十の新聞バッグコンクールで入賞したように
アカネちゃんもスキー大会でがんばってほしいものです。

今夜は見事な晴れ。漆黒の空にたくさんの星が輝いてます。下は真っ白。
今夜は雪が止むのかな。

 

 

 

 

忙しい一日” への2件のコメント

  1. 昨日は見事にフワフワでフカフカのパウダースノーでしたね。

    Kさんの新聞バッグを作る様子、一度見させていただきたいものです。裁縫でもそうですが、ちょっとでもいい加減な作り方をすると必ず端と端が合わなくなりますよね。特に紙はごまかしがきかないと思います。

    子どもの成長は本当に早い。子どもに関することは迅速性が大切ですね。

    1. 大震災から1年近く経ち、被災地以外では被災地の状況に無関心になりつつある。
      という言葉をよく聞くこの頃です。それが本当かどうかはともかく、こうして
      身近に原発や津波の被災で今も大変な思いをしながら懸命に生活をされている
      海の手メンバーの方のご苦労を見ると、原発被災も津波被災も内陸被災もまだ
      何も終わっていない、と発信し続けなければならないと思うのです。それがこの
      現場にいる者としての責任だと思っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA