よっちゃんちの昼下がり

きのう、相談事があって、「よっちゃんなんばん」のよっちゃんちに寄りました。

丁度お昼時で(いつもお昼時で申し訳ない)、よっちゃんが飲み物を出してくれました。
海山ネット開始前は、よっちゃんのこと、同じ道の駅の役員で長い付き合いなのだけれど
料理とかあんまりやってないように思ってました。

でもこの頃は違います。
だんだん料理の腕が上がってきた。奥さんのみっちゃんは料理上手です。でもこの頃、よっちゃんたちが
よく参加する出店販売のために、新しく自分が作った農産物をいかにおいしく食べるか試作するからでしょう。

よっちゃん農場焼きそばや、豚丼など美味しいです。おいしいね、という感じじゃなくて「うまッ!」という感じ。
お祭りで、よっちゃん焼きそばを買い、その焼きそばをバーチャンの私が全部食べたと言って泣く
うちの4歳のために、翌朝わざわざ作ったよっちゃんなんばん焼きそばを届けてくれたこともあります。

今は地震で窯が潰れてなくなってしまったけど、彼は竹炭を焼いてました。

藁編みも得意でムシロや草鞋は編めると思います。木を削って鉛筆作ったり、南三陸新聞バッグ制作用の
簡単机を作ったり、小野寺さんのハウスの棚を作ったり。

トラクターを操って米を作り、野菜を作り、なんばんを作り、自分の炭でなんばんを焼き、辛さのエキスで咳は
ゴホゴホ、目を赤くしながらなよっちゃんなんばんを仕込む。いっぱい売るためには宣伝文句を考え、それを
パソコンで絵や文字にし、ラベルを作って貼ってという作業をして、製品にしています。

要するに原材料の制作から、加工、販促、営業まで全部みっちゃんと二人でこなしているわけで、その上、
原材料になる農産物は季節季節で変わっていきます。畑や農地にある原材料をほぼ見落とさず、手を使って
モノにしようと日々がんばっているのがよっちゃん夫婦です。

彼が勉強したのは東京の大学の工学部。そのまま東京で会社などに職を得て、パソコンの前に一日座って
満員電車に揺られて帰るみたいな日々を送っていたら、今頃は手でモノを作ることとは程遠い、全てを
稼いだお金で賄わなければならない生活をしていたと思います。

都会での働く価値の中心がお金という暮らしの中で見れば、第一次産業は働いても得られる収入は低く、働く
価値が低いように見えます。が、不景気になったら、天候異変や災害などでお金が動かなくなったら、お金の価値が
下がったら、手でモノを作り出すことがどれほどの価値を内包していることか。
土と水と太陽と手があったら生きられるもの。でもさ、今は手でモノを作り出す価値がどん底まで下がったんだよねえ。

それで思い出しました。昔、今はあまり見かけなくなったけど、新聞には風刺漫画が載ってました。
ブラックユーモアが効いてる漫画が多くて、その核心の付き方に感心したものです。
例えば、都会の真ん中でドデカイ災害があって、食べ物が得られなくなった。たまたま見つけた食べ物。
魚であっても乾物であっても、今だったら「これは何?食べ物だと思うけど、どうやって食べたらいいの?」と
端末機器をまず探さなきゃならないんだろうねえ。電気はどこどこ?とか、さ。

 

まさに現代は風刺漫画そのもの、と二人で大笑い。そんなことにならないように用心しようね、
と話が盛り上がった昼下がりでした。

 

 

 

 

 

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