新聞バッグの中身

新聞バッグの中身なんだか中味なのか一瞬迷っちゃいました。どっちだろう。

昨年の7月から、震災後の紆余曲折を乗り越えて、南三陸、女川、南相馬(今は鳴子避難中)の方に
新聞バッグを作ってもらうようになってから1年、まだ経ってないんだなあ、と思って今びっくりした。

なんかずいぶんの時が経ったような気がします。いろんなことあったから。

その1年未満の間に最初の時に「人と人が手を繋いで大きな輪になって」と言っていたとおりに
たくさんの人と出会って手を繋いで(目には見えないけどその繋いだ手はきっと輪になっているんです)
海山ネットはたくさんのかたにお世話になりました。
今もまだお世話になり続けています。

明後日は福岡、津屋崎ブランチの山口さんからご注文いただいた新聞バッグセットの詰め合わせ作業をやります。
事務所に間借りさせて頂いて、これはもうほんとに日々お世話になりっぱなしのNPO法人大崎地域創造研究会代表の白旗氏を通じて大阪からの新聞バッグのご注文もいただいています。
また海山ネットの事務担当(大崎地域創造研究会の事務局でもある)KJの関連での大口の打診も受けています。

こういう日々の中にあって、海山代表よっちゃんなんばん代表よっちゃんが「忘れてはいかんよ」といつも言うのが
新聞バッグの中身。注文いただくのは少しでもいい。大量でもいいけど、問題は新聞バッグの中身に何が入っているのかと。よっちゃんなんばんとか、佐藤農場の梅干しとかお餅とかの中味じゃないんです。中身の心のことです。

どんなにたくさん作って日本中で使ってもらっても、ただ数だけだったりお洒落で素敵な新聞バッグというのだったら
お金は稼げても、東北の何が伝えられる?どんなメッセージが届けられるのか?とよっちゃんは問う。
そうなんですよね。

たくさん知ってもらってたくさん注文を頂くようになったら、受けて作って届けてという作業に集中してメッセージも何もあったもんじゃないというところについフラフラと踏み込んでいる。

よっちゃんのタケノコでも私の蓬でも、今ある自然の恵みを資源として、大切に活用させよう。お米作りは大変でも
お米は命の源だと伝えよう。食べ物の消費期限は短くて当たり前なんだよ。食べ物だもの。それを自分たちの便利に合わせて、科学や技術の進歩の力で変えてきたから、今私たちはなんでもかんでもセシウム検査なんて
やればやるほどさっぱりわからなくなることを、やってるわけです。

今日道の駅のバッグヤードで生産者仲間で話している時、東北の海で獲っちゃいけなくなったお魚のスズキやカレイの話になりました。海の魚を1年でも2年でも獲らないなんて、漁業始まって初めてのことじゃないですか。
2、3年もしたら海の中は魚だらけでもの凄いことになってるかもしれないね、と。川も同じです。その魚を食べる
海鳥や白鳥なんかも影響してくるのかしらと想像すると愕然とします。

こんなメッセージは東北からしか伝えられません。
新聞バッグはやっぱり中身が大事。中身をしっかり考えてメッセージを届けなきゃ。それも使命だね。

 

 

新聞バッグの中身” への2件のコメント

  1. 「手仕事で復興を」と考えていた時から、「伝えたい、伝えなくてはいけないメッセージをどう盛り込むか」へとステージが上がってきましたね。そこにこそ、自然に恵まれて、そして自然の恩恵に浴して暮らしてきた海山ネットメンバーの真髄がある。

    商品を売るだけであればいつかは飽きられたりすることもあるけどそこに哲学が込められていれば人は惹きつけられる。

    「セシウムゼロ」を目指している大型店があるけれど、そこには空虚がメッセージしか感じられません。

  2. そうですね、中身、心ですね。
    どんな事でも、どんな時でも忘れちゃいけない心なんですよね。

    学んでいます、し、あらためて心してます!!

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