いいような悪いような

今日は私が出荷している道の駅の会議でした。大震災後9か月経とうとしている今、私の町や隣町古川では大きな食品スーパーが次々に開店しています。沿岸被災者の方で少しは増えたといっても、人口は横ばいか減少傾向のこの小さな町で、こんなにいくつものスーパーがきてもやっていけるのかなあ、とまあ素人考えですがそんなことを思います。

実際に販売する現実は問題がいくつもあります。放射能のことはいつも頭から離れません。道の駅でも順次検査は行われていて数値の確認ができたものしか販売しませんが、雨水が流れ込んだり溜まったりするするようなところには、などとニュースが流れると、来年は一体どこに どんなふうにセシウムが出てくるんだろうか、と不安になります。

出荷者の一人の80歳になる何時も元気なKさんが「俺の椎茸は、地震の時全部シートがかけてあった。けど2万円払って検査を受けなければ売れない。2万円払ったって順番待ちだろうから正月には間に合わない。俺の部屋は椎茸でいっぱいだ」というので笑ってしまいましたが、たぶんそんな形での苦労をしている人は椎茸に限らず野菜を作る人も果物を作る人も牛を飼育している人もみな同じです。

テレビのニュースや新聞の記事では「福島のお米が基準値を超えた」などと簡単な言葉で済んでしまうけど、その事実が起こっている現場は今もこの先も簡単には解決できない難問だらけに違いありません。

加えて昨日12月1日から東北自動車道は被災者に限らす一般の方々も通行料が無料になりました。ありがたいことですが、もしかしたら遠くから被災地以外のところからお客様が来てくださるのかもしれないけれど、凄い混みよう!なんだか良いような悪いような一筋縄ではいかない、複雑な傾向になっていくような気がします。

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