聞き取り初日

広島、岡山、北海道、高知などの5大学の先生方が来訪。

8月27日から9月1日までの予定で、農村のこと、農業のこと、移住者のこと、様々な事情で、
沈みつつある地方の小さな町のこれからの展望、などなどを、聞き取り調査されるそう。
全国で4地域選択したなかのひとつが大崎で、聞きたいこと調べたいことがたくさん
おありのようですが、米以外でさしたる生産物がない大崎地方で、何を調べようとしておられる
のか今ひとつピンと来ていません。

先日伺って授業で話をさせてもらった高知大学の佐藤先生が聞き取り調査をしようとされている
のは、なんと私たち新聞バッグを作っている海山で、先生の一生懸命のお気持ちに接する度に
私たちでいいのかしら、と不安になります。

とにかく後で、しまった、無駄な時間を使ってしまった!、と後悔されないように、到着された27日から
出発される9月1日まで、細切れのようにスケジュールを立ててみました。

27日の午後は、同じ移住者でこけし人形制作者であり、自力でお店を建ててCafeを開業された
川渡温泉のカガモクさんご夫妻と、地域起こし協力隊員のオサム君にインタビュウー。
場所は初めて入るカガモクCafeですが、まずここのコケシに圧倒、魅了されました。

焼きたてドーナッツに小さい小さいこけし。
手元にも、窓にもテーブルの脚にも、目がいった先にびっくり箱を開けたように小さなかわいいコケシ
がいて、まるで不思議の国のよう。

窓にもコケシ。トイレにも・・・。

佐藤先生の質問は微に入り細に渡っていて先生の本気度が伝わりますが、大学の先生方の
ターゲットを絞った研究の真剣さを初めて実感しました。
時間がいっぱいになり、仕事を終えて同席してくれた黒田さんの聞き取りは後日ということに。

 

翌28日は佐藤梅農場。

もう梅を採る時期は過ぎていて、今は梅干作りの真っ最中。
たくさんの働き手さんたちがお仕事をされるなか、宗一社長は長時間、時間を空けて聞き取りに
付き合ってくれました。

家屋脇の大きなハウスの中では、梅を干す作業の真最中。
観測史上初めてという今夏の長雨に翻弄されて、梅干し作業は干したり取り込んだりひっくり返したり
空模様を見ながらの気の抜けない状況のようです。

開花時期には梅の花がトンネル状になる通路で、刈り払い作業中の会長、宗一社長のお父様にも
開拓2代目として若かりし頃のお話を伺うことができましたが、現代のように便利のよい機械もない
お金もない、丈夫な身体とよく考える頭脳だけが頼りの開拓農業の話の面白いことといったら・・・。
いくら聞いてても聞きあきません。
次に先生たちが見える時には、今度は梅農場の2代目のお話をじっくりうかがう時間を作りたいと
思います。

 

翌29日は、佐藤農場を超えようとの心意気で、これまでにない農業に挑みつつあるよっちゃん農場
代表、高橋博之君。
新聞バッグや道の駅役員ではいつも一緒に仕事をやっているけれど、農業者として何を目指すのか
私もじっくり聞いてみたい。明日の聞き取りが楽しみです。