富良野な日おぼえ書き

本番11日は、こけしの絵付けから始りました。
登良屋さんのお湯の印象を訊いてみると、「とてもよかった」とのこと。

昨夜の歓迎会にも出席して頂いた桜井こけし店で、こけし工人桜井さんの指示を受けながら
絵付け開始。
けっこうみんな緊張して描いています。

どれが誰のだかわかるかな?

右から2番目は間違いなく太田さん。太田さんの個性がこけしにも乗り移ってる!
左端は谷山さん。整ってます! 二子ちゃんのお父さんだから似てる。
久保さんと穂ちゃんのはわかりません。どっちなんだろう。

メインイベント富良野GROUP4人の講演&ワークショックの会場は鳴子公民館。
100人以上入る大ホールですが、残念ながら参加してくださるお客様は想像以上に少数。
前夜の歓迎会で明るく素直な姿を見せてくれていた鳴子温泉郷の若者も会場作りの手伝いに
来てくれていて、心強い限り。

そしてなんといっても嬉しかったのは、今回是非飛び入りでも参加してほしかった元富良野
GROUP石川さんからの電報。
富良野GROUPを離れてテレビの仕事に移った石川さんは、朝の生番組担当になったので
お願いするわけにはいかなくなったのです。是非とも楽しい朝の番組をやってほしい。

壇上に並んで、富良野のこと、富良野GROUPのこと、演劇のこと、演劇を中心に据えた、人と
人の心を繋ぐワークショップや、町作りのことなど、自分の歴史をも率直に交えながら語ってくれる
太田さんのお話の内容は素晴らしいものでした。

なぜすばらしいのか。
それは頭で考えた理論ではなく、富良野で演劇に関ってから20年、自ら体験し、自ら苦闘して
培われた今現在の取り組みのお話だから。
これほど示唆にとんだ話を、聴こうとする人が少ないというのは、ほんとうに残念。としか言い
ようがありません。

続くコミュニケーションワークショップも素晴らしいものでした。
ワークショップの内容は拍子ぬけするほど簡単なものばかり。でもその簡単なはずのプログラム
に参加するうちに、自分がいかに人の動向に気付かずにものを言い、行動しているかに気付かされ
てきます。ほんとに簡単なプログラムなのに・・・。

でも簡単でみんなでやれるので成功すれば嬉しい。自分が成功しても嬉しいけれど輪になった
10人全部が一緒に成功すればもっと嬉しい。成功する度に輪になった10人全部が大切に思えてくる。
コミュニケーションワークショップとはこういうものなのでしょう。

富良野の小学校は全校でこのワークショップが実施され、そのための予算も計上されているとのこと。
子供だけではなく、大人も、認知症予備軍の老人にもきっと役に立つコミュケーションワークショップ、
いつかまた実施できる日を作りたいものです。

参加人数は大変少なかったけれど、大変役に立ち、楽しかった「富良野な日」が終了しました。
遠い富良野から、お忙しい4人に来て頂いて本当に感謝です。

 

本番の後は、無礼講の宴。
別イベントで本番に参加できなかったよっちゃんみっちゃん夫妻も帰ってきて、陶芸家のO先生の
山小屋をお借りし、土間に七輪とバーベキューセットを持ち込んで、豪快に庭から採った筍焼き、
肉焼き、野菜焼き。そして食卓に並ぶのは由美さん手作りの筍料理。

久保さん、谷山さん、太田さんの、実に厳しい富良野塾での2年間の共同生活の話を聞きながら
夜は更けていきます。
気持ちが優しいみっちゃんは、呑みながら酔いながら、1日の作業の終わりが見えない農作業や
人と人の修羅がぶつかる苦しさを聴くうちに、涙うるうる。

みんな酔っ払ってそのまま討ち死に。
明ければお別れの最終日です。
よっちゃん宅で竹林に入ってもらい、梅農場に行って、ラーメン屋に行って、道の駅にも行く予定。