たくさんの贈りもの

3月15日は午後最終で確定申告を終わらせ、夜は6回目の「屋根」大崎公演6回目の実行委員会。

こっちも最終です。

やれることはやった。まだやり残しはあるかもしれないけれど、とにかく思いつく限りでの準備は整いました。

公演前日の明日と公演日の明後日はたぶんまったく時間がとれないと思うので、今日は1日2日分の前仕事を

バタバタと。洗濯したり、餡子を煮たり・・・。

朝はまた早くに由美さんが来て、「ちょっと食べて、今食べて」と手にはまだ暖かいお赤飯が。

「18日はお目出たいでしょ。お目出たい時にはここは赤飯だから、赤飯も作ろう。」

「屋根」公演はお目出たいのか。今でさえ岩出山ゴールデン食堂の18日昼ご飯のメニューは18品目。最初はもっと

少なかったメニューが、道の駅直売所の生産者の気持ちの贈りものがひとつふたつと増えるにつれてこうなりました。

昨日は週末そばやのハガさんのそばプリン。

そして今日は、「残念ながらワカメの収穫で観に行けないから」と南三陸歌津の新聞バッグインストラクター、

けいこさんから、けいこさん手作りの大量の昆布の煮物(これはとても美味しい。私が煮てもこんなふうにはでき

ない。海で暮らす人独特の煮物です)やメカブ。それに劇団員さん全員にと獲れたて新ワカメが届きました。

この量!!

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これだけの昆布を切って煮るってどれだけの時間がかかっただろう。想像がつきます。

朝早くから海でワカメを獲って、その後は海辺の作業小屋で1日加工作業をして、その合間に家事をしながら

これだけ大量の煮物を作って送ってくれたと思うと、感謝の気持ちで手を合わせたくなります。

メニューがいっきに3品目増えました。

 

けいこさんだけではなく、18日のお昼に劇団員の皆さんに食べてもらう岩出山ゴールデン食堂のメニューに

向けて、食事を提供する道の駅生産者の気持ちの贈りものの届くこと届くこと、驚くばかりです。

 

 

お米。70人分。由美さん夫婦からの贈りものです。

卵はたまご屋のユージ君から。先生用は鵜こっけいの卵だそうです。それも籾がらに包まれて。出汁に沼海老に

手前味噌にお汁粉は私。よっちゃんはセリになんだっけ。いろいろあったぞ。ここのは今は硬いからダメだと千葉から

車で送られてくるキャベツは公一さん。宗一さんは梅の花に梅干し。大根は啓子さん、味噌汁に入る大きななめこ

は今野さん。そばプリンを作るよ、と昨日週末蕎麦家のハガさんから連絡がありました。

その他いろいろ覚えきれない、書ききれない。

 

私が驚き感動するのは、これらの食材は理屈抜きでのみんなからの気持ちの贈り物だということです。

なんでもお金で買わなきゃいけない都会ではこうはいかない。あの人この人と較べる気持ちが湧くし、人より損は

したくない、という気持ちも湧く。遅れはとりたくないから出すけれど、心の中は理屈だらけ、というのが都会流。

ここでは倉本聰を知らない人もいます。「北の国から」は聞いたことはあるけど見たことはない、という人はいくらもい

る。実行委員の中にもいて、最初は何に巻き込まれたのだかわからず、「なんだべや」と狐につままれたような

気持ちだったに違いありません。

でもこの公演に向かっての準備がスタートしてからの半年間、真剣にチケット販売の心配をし、不器用に自らチケット

を売る交渉に行き、断られ、また心配をし、そうこうしているうちに本気に公演成功に向かって心を砕く様子が見ら

るようになり、私は感動しました。

 

今は倉本聰を知らない者も大ファンの者も心をひとつにして、17日18日の「屋根」の日を成功させようとしています。

最初の頃はただ「屋根」という有名な脚本家の舞台を、この小さな町に持ってくるんだ、と身震いするような

気持ちだったけれど、「みんなで力を合わせてひとつのことを成功させる」。そういうことだったんだなあ、と今思いま

す。

ほんとうに素晴らしい経験をさせていただきました。

明日、明後日、劇団のみなさんと観客のみなさんとともに舞台を成功させた後のみーんなの炸裂すうる笑顔を

想像するだけで嬉しい。

どうぞ「屋根」にたくさんの拍手を!!