春らしい1日

新聞バッグとお餅仕事と道の駅その他の会議が続いて、流石にちょっと疲れ気味。

おまけに痩せ細ったチビがいるので、日中も夜中もなんとなく気が抜けずに過ぎていく日々ですが、今日は

今年になってほんとうに春らしい暖かい一日でした。

もう時期遅れで採り時とは言えないのだけれど、孫が「土筆」を採るというのでお付き合い。

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福岡生まれ、福岡育ちの私は子供の頃から土筆だいすき。子供の頃に住んでいた家の前の九州大学構内の

草っ原で、できるだけ長ーい土筆を摘んで袴をとって卵とじにして食べてました。

ここ東北の人が食べる山菜の中に土筆は含まれません。あんなに美味しいものどうして食べないんだろうと

卵とじに煮付けた土筆を近所の知人に食べてもらおうとしたら、「そんなもの食べないでも食べるものはたくさんある」

と断られました。絶対に食べない。味見もしてくれない。なんでだろう。

まあ、私も東北の人たちが時期を待って「うまい!」と食べる「あいこ」だとか「しどけ」だとか草との区別がつかない

山菜は15年住んだ今でも食べたことがない。食べたい気持ちにならないので、やっぱり同じなんだねえ。

なんかあくが強い気がするのです。

 

まったく寒くないので、3本鍬を持って草とりかたがた蓬を摘もうと玄関脇の斜面に降りると、何時の間にこんなに

増えたのか、わらび林みたい。放射能値の問題で現在大崎の野生わらびは販売が規制されています。

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70歳を過ぎた私が食べたところで何の問題もないのだけれど、うーーん、採りたくもないので採りません。

こないだ由美さんが「しいたけがいっぱい出てる」

けど、うーーん、やっぱり食べない、と言っていたのと同じ。

 

この山間の別荘地に住んで15年。夫が亡くなり私も年を重ねて冬の雪と夏の草との闘いが辛くなってきました。

昨年頃から、山間を出て少し町場にすもうかなあ、と気持ちが動きかけています。

でもこうして春になると、とたんに山が楽しくなる。

誰が植えたか、多分私自身が植えたんだろうけれど、忘れているうちに満開に咲いた枝垂れ桃の花

きれいです!!

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うるし小屋

植物療法士の長澤京子さんに誘って頂いて、鳴子温泉の先、中山平にあるうるし小屋で昼食を頂くことになりました。

漆小屋というと、うるしを使ったというか塗った容器などが展示されているところ、という認識はあったけど、食事が

頂けるとは今まで聞いたことがない。

なんだか自信がないまま久方ぶりに中山平の漆小屋を目指しました。うるし小屋って、国道からだいぶ入った

山間にあります。たぶん冬は屋根を越すくらいの積雪があるところだと思うけど、見晴るかす野や田畑は雪が

溶けて春の装いでした。そしてまたたぶんここは湧水が豊富なところで、岩出山に越して来たばかりの頃、湧水に

惹かれて林の水辺リを歩いたことがあります。それときれいな水があるという理由からか源氏ボタルがとても多く

生息するところで、初めて蛍見物に来た時には森全体がイルミネーションかクリスマスツリーのように光るのを

見てほんとに驚いた! ただ殆ど宣伝されていないので、夜は真っ暗で蛍の光は明るいけれど、足元は全く

見えず蛍見物の場所としては有名ではありません。

わかるかなあ、と不安だったけど着いた! 久しぶりに見るうるし小屋。ここのご主人がうるしを採ってうるし塗り

をなさってます。かなり有名。

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まもなく長澤さん一行の到着して、特別に予約した昼食を頂けることになりました。

これがまあきれいなこと。

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漆の器に盛られた山菜料理。山菜は一山超えればすぐの山形からのものだそう。

ここはまだ山菜は出てないのと、採れるもの採れないものがあるので、現地調達ではありません。

久しぶりにゆっくりした山のお食事でした。長澤さんと生徒さん一行はこれから山形に入られ、明日は薬草料理の

講習をなさって滋賀県に戻られるとのこと。楽しい時間でした。

 

 

食も水も断って2週間ほどにもなる我が家の愛犬チビ。

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これまでダックフンドのナナ、黒ラブラドールのセツ、1歳半年下の黒ラブラドールの春、と我が家の犬家族は

みんな14、15歳と長生きしてくれたけれど、その最後は病気にかかって病院のお世話になりました。

でもこのチビだけが、生きている命を自然に終えるという姿を私に見せてくれています。

生を終える前の猫が姿を隠すという話はよく聞きますが、隠れた後はこんなふうにして過ごすのかと・・・。

痛くもかゆくも苦しくもなさそうで深く深く眠り、用足しは外に出たそうなので日向の草の上に横たえます。

何よりこうして世話をさせてもらえることで、私は自分の心の安寧をチビからもらっている。

毎晩寝る前に「チビありがとう」と言って自室に入るのですが、チビは毎朝触ると片方だけの目をくるりと開けて

生きていてくれています。感謝です。