空しい気分の夜

寒ーーい! 昨日から超寒い。雪は予報のようには降っていないけれど、ばりばりにシバレまくってます。

明日から少しでも暖かくなりますように。じゃないとクマモンの黒田さんが可愛そう。南国うまれだからねえ。

選挙が終わりました。なんともなんともむなしい気分。

 

20年余り前、日本の高度成長の波が下降線を辿り始めたころ、企業界ではトップをきるくらいのスピーディ

さで夫の会社でリストラが始まりました。対象は1500人。

夫はその頃50歳前か越えたかの年齢で、大学を出てそのまま会社に入ってそこ以外には知りません。

どうしようかなあ、と悩んだかどうかわ分からないのですが、二人で話し合ったことは覚えています。

夫が勤務するのは外資のコンピューター会社。夫だけではなくて自分も働いていたので、会社の歴史は

私なりに理解しています。指折り数えてみると、会社が始まって社員が増えて業績が良くなって悪く

なって、大量リストラに行き着くまでざっと50年。

そんなもんだろうなあ、と思いました。ひとつのことが永遠に続くなんてことはないのだから、まあ、

一巡りで50年。だとすれば、しがみついていても仕方がないので、、会社の建て直しは若い人らに任せて

辞めたほうがいいんじゃないのと意見が一致し、子会社に移りました。

辞める考え方としては珍しいのかもしれないけれど、ひと巡り50年というのは案外自分の中では説得力

があり、近視眼的にものを見ないでいられる私なりの視点になっていました。

 

でもなんだか近頃このひと巡り50年というのが、怪しくなってきたような気がします。

ひと巡りというのは私の中では自然の摂理みたいなものだけれど、その芯のところが崩れてきて、30年で

一周なのか80年で一周なのかわからなくなってきました。これは怖いよ。

 

この土地に越してきてから13年。いいところでした。道を歩いていれば地区館の窓が開いて「お茶飲んで

いがいん?」と声がかかり、お茶をご馳走になったり、夏には都会の子供を迎えて集落の家々でホーム

ステイをさせたりしてました。今よりも人が多くて賑わいがありました。

都会者の私は、この先きっと移住者も増えて、賑わいも増すだろう、と夢のようなことを考えていたのですが

実際には人口はどんどん減り、空き屋は増える一方。休耕田は柳の林になり子供の声を聞くこともなく、寂しくなりました。

来た頃の賑わいはもうありません。

「地方再生」「地方再生」

今度の選挙の候補者の遊説で何度この言葉を聞いたやら。何をどう地方再生するのか分かりませんが、

もうターニングポイントを過ぎたような気がします。間にあわへんよ。

別に悲観的になっているわけではないけれど、簡単にできもしないことを聞くのは空しいです。

 

普通なら選挙が終われば、次には国政はどう変わるのかと期待をもって見守りたいところだけれど、

今度ばかりは変わるも変わらないも同じ路線で突っ走っていくのでしょうから、期待の持ちようもない。

生まれる子供の数が増えるとも思えないし、学校生徒の半分近くが外国人というのも進むでしょうし、

登下校の子供たちに危害が及ぶ心配をしなければならない、というのも女子供の貧困が深刻化すると

いうのどうもならんでしょう。

全て私が育った頃にはなかったことばかり。

 

景気回復といったって、沿岸部では未だにウニやホタテの処理場もないというのに。

ああ、空しい夜です。寒いから寝よう。