折鶴ー滋賀からの便りー

この2、3日雨が何度か降ったら、急に気温が下がって夕方には肌寒いほど。
一気に秋の風情です。
朝、畑で「百舌の高鳴きを聞きましたよ」とラジオで聞いて、家に帰ると窓の外でぴーっ、ぴーっと百舌の声。
百舌の高鳴きから75日で霜がおりると聞きました。

夕方の畑で喧しいほどの虫の声の声を聞き、家に帰ったら真っ暗な森のどこかからホーッ、ホーッ、
ゴロスケホーホー。朝、うちの4歳にフクロウはゴロスケホーホーと鳴くんだよ、と聞いたばかりだったから
慌てて孫を呼んだら、いなくなっちゃいました。
フクロウの声を聞くのは久しぶりです。しかし文字通りほんとにゴロスケホーホーと鳴くんだね。

南三陸の小野寺さんの菊をたくさんご注文をいただいた滋賀県の方から心温まるお手紙をいただきました。

大切なことがいくつも書いてあります。

「大震災後自粛ムードが高まる中、私たちは今ここで自粛するのではなく、何もなくしていない無事だった
私たちが日本を東北を護っていくべく、今まで以上に元気に活動して、その分の利益を東北に還元していく
という考えで行動しました」と。

だいぶ前、土曜日の朝の番組で、俳優の中井貴一が、インタビユアーの阿川佐和子に
「このところずいぶんお忙しくお仕事なさってますね」とその理由を聞かれて、
「東北大震災が起こってから、被災していない人間ができることは基本的には仕事をがんばること
しかないと思った」
と言うのを聞いて、核心をついた言葉だなあ、と感心したことがあります。その言葉と同じです。

高知に行った時、ご一緒した女性陣が「東北の人にがんばってくださいって励ますでしょ?
あれって違うよねえ。頑張らなきゃいけないのは被災してない私たちだよねえ」という言葉に、
なるほど、と得心したことがありますが、あれも同じです。

そんな考えが基本にあって、「たまたま知ったよっちゃんなんばんをこの土地で紹介したら少しづつでも
応援にならないかと考え、よっちゃんに連絡したら新聞バッグと出会った。とともによっちゃんブログや        山の手ブログとも出会い、小野寺さんの菊と出会った。」と。

私の菊の師匠、小野寺氏が今再開を期してがんばって作っている菊を、買ってくださった方々は
毎朝水を替え、お墓でも水を替えて大切にしてくださったそうで、「作り手の人の想いとそれを伝える皆さんの想いと
受け取る人の想い、たくさんの人の想いが繋がって、みんなが喜びあえるとても良い出逢いをさせてもらった」
とありました。

海の手山の手ネットワークの根底にある考えがそのまま書かれていて、嬉しかったです。

菊を買っていただいたからには、その事情を知っていただきたいと、私もお手紙を書いたけど
こうしてお返事のお手紙をもらって、買っていただいてからの向こうの事情を知ると、人と人が繋がるとは
こういうことなんだなあと納得します。

 

昨日の新聞の第一面には
「被災3県アンテナショップ 売り上げ半減。復興したと誤解か。応援ファンドも反応鈍く」という記事が載ってました。
その記事の反対側には「除染 重い住民の負担」とありました。

応援ファアンドでどうにか再開できた商店や被災企業が、再開はしたもののその後やっていけないというのでは
何のために応援してもらったのかわからない。アンテナショップの売り上げ半減というのも、ええッと驚くのではなく
「そうだろうなあ」と妙に納得してしまう。

こういう状況にあって、今日のお手紙は、中井貴一氏のように、被災が少なかった私たちはとにかく
「がんばらねばならん」という気持ちにさせてもらえます。有難いです。

 

封筒の中にお手紙とともに折鶴が入っていました。

 

大切に飾って置きます。滋賀の皆さま、ありがとうございました。