年齢と向き合うということ

今日、ロンドンオリンピックのメダリストの会見でハンマー投げの室伏選手がテレビで話してました。
その話を聞いていて、「うーん、私と同じだ」と思った。

私がハンマー投げの練習をしているということではなくて、「年齢と向き合うということ」で。

室伏広治選手はアテネ大会以来2大会ぶりの37歳でのメダル獲得だそうです。
37歳といっったらやっぱりスポーツ選手としては年齢が高い方ですね。若い選手よりももっとたくさんの
身体の準備とか、ハンマー投げを続けていくための工夫をしなければならない。

で、室伏選手はその時間をこんなふうに言ってました。
「年齢と付き合うのは楽しい」
「可能性を探すのは楽しい」
この大会に出るまでの時間を「意義深い4年間だった」

年齢が進むというのは筋肉が硬くなる。足が遅くなる。瞬発力が弱くなる。バランス感覚も変わってくる。
そこのところをどう付き合ってどうクリアしてハンマー投げを続けるか。

そうなんですよね。私も同じようなことを思います。
朝5時から起きて草刈ってお餅のお仕事やって、海山ネットのメンバー仕事をやり、花の生産者で畑で暗く
なるまで花を切り、ご飯の支度もしてパソコンもやって本も読むみたいなことやってますが、年齢は70歳です。

友達や知り合いから「身体大丈夫? 身体壊さないでね」としょっちゅう言われてます。

でも体はどこもなんともありません。ただ室伏選手と同じでいつも自分の体を気にかけているというか、見ています。ここまでは気力でやれるとか、途中で寝なきゃダメだなとか、食事は多く食べてはいけないし食べなくてもいけないとか。自然に自分の体が保てるような時間の使い方をしてます。
全然風邪もひかない。だから自分が病気になった時は分り易いし、受け入れやすいかもしれないです。

で、それでわかるのは老化を老化のまま受け入れたら、動けなくなるだろう、ということ。少しずつでもできる形で動き続けているから動いていられるんだなあ、と思います。

バランス感覚が変わってくる、というのは気がつかなかった。

この7、8月、北アルプスで亡くなる人が多いですよねえ。槍、穂高、白馬岳などで7月20日頃から8月初めまでの
間に5、6人の登山者が滑落して亡くなっている。全部65歳半ばから70歳半ばまでの女性が多い。男性少し。

70歳を過ぎて北アルプスに登られる実力は凄いなあ、と思うのですが、東北に較べて山小屋の整備が良い北アルプスでも2、3日の行程だったら女性でも10キロから15キロくらいの装備は背負うでしょう。
私たちの年代でさほど身体が大きな女性は少ないです。
山に登り慣れてても、年齢でバランス感覚が変わるとすれば、重い荷物でバランスがとれなくなるということが
あるのかもしれない。下りでは身体よりも重い荷物のほうが先に落ちていきそうになりますから。女性は特に。

というようなことを今日は室伏選手の話を聞きながら考えさせられました。

70歳になっていろんなことができるのは、周りの若い人たちが年齢に関係なく仲間として受け入れてくれている
からです。私の元気はそのおかげがとても大きいと思います。若い人たちに感謝しています。