お餅を考える。

昨日は埼玉県のたねの森さんへの新聞バッグその他の出荷日でした。
ほッとしたところで、今日は毎日気になっている畑の蓬摘みと草取りを決行します。
今日は気持ちの良い晴れ。
ほとんどの田には水が入りました。カエルの合唱が始まり、田の脇には例の名前を知らない黄色の花が
一面に咲き出しました。


畑の様子といえば

タケノコが出て来ました。セシウムを測ってないし、食べないし、熊の好物なので、出て来てほしくないのだけど、
出てくるんだよねえ。それもいっぱい。きのう、うちには私が知らない人が2度も来て、背中に背負った袋にいっぱい
タケノコを採って詰めて、下すとき重みで尻餅ついてました。ありがとうございます、と4袋持って帰られた。
近所の人だと思います。

そして蕨を採らなかったらこうなります。
ワラビジャングル。


ワラビってこんなふうになるなんて知らない方多いでしょう。ここに来た当初、私はワラビもゼンマイもどれが
何だかわかりませんでした。10年経った今はさすがに分かります。でもアイコだとかシドケだとか、そういう山菜は みんな同じ葉っぱにみえてさっぱりわからないです。今でも。

そしてこれが今日の本命の蓬。
私はお餅屋ですので毎日お餅をついて出荷してますが、日曜日には蓬餅を作ります。その材料です。

車は走ってないし、犬の散歩もなく、誰もこないところなのできれいな蓬です。蓬を多く入れて搗くと柔らかく
仕上がります。お客様には「おいしいー!」と言っていただいてます。

このところお餅の注文がある度に訊かれるのは、「日持ちしますか?」ということ。
それは海山ネットの新聞バッグセットの時も言われます。「お餅、どのくらいもちますか?」と。

正直言うともちません。お餅だから腐りはしないけど、3日もすれば黴びます。それをかびさせない様に
脱酸素剤を入れて真空包装にして、ということはできるのですが、毎回作業中になんか納得できないなあ、と
いうような気持ちになります。

少なくとも1か月とか長ければ半年でも日持ちがすればいいんでしょうが、正直私たちのような小さい自営が使う
機械での真空袋に1か月入ったお餅は乾燥してまずいです。たまにはかびてるお餅もあります。
大きな会社組織の工場の無菌室で作業されたものなら、食味を損なわず1年でももつのかもしれません。

でもお米を搗いて作ったお餅が、1年でもかびないのを当たり前と思ったら、かびがきたお餅を初めて見る時
「これはなんだ!」と赤カビ、青カビにびっくりぎょうてんするのではないですか。

かびるのが当たり前なんだもの。当たり前のことは知っておくほうがいいと思う。

だから「長くもちますか?」と問われると、「いえ、うちのはもつかもしれないけど賞味期限はは短いです」と
いつもお答えしています。
真空パックのお餅は賞味期限が短くても冷蔵庫に入れて置けばながくもちます。かびません。
柔らかいお餅は冷凍にして、自然解凍して焼けば、初めの時のように美味しくたべられます。

これからうちの真空パックのお餅には、「お餅はかびます。美味しく食べて頂きたいので4、5日以内でお召
しあがりください」とシールを作って貼ろうかしら、と思ってます。短くてもいいよ、という方に搗きたてのお餅を
食べていただきたい。たとえ遠方の方でも。

元あった形を無理に変えるのではなく、基本はそうであると知っていただきたいと思います。

ああ、そうだ。
畑から戻ってくると、南三陸の新聞バッグインストラクターであるけいこさんが、鳴子温泉に行く途中だからと
ご主人と一緒に寄ってくれて、わかめやめかぶなどを山の手メンバーにどっさり置いて行ってくれてました。
けいこさんのところは、船が1艙だけ残ったとかで、じぶんのうちでわかめを採ってました。
採ったばりわかめをいただきました。明日メンバーに届けます。